2023/4/12
MICafetoのインサ地区カトゥーラ/ティピカ/コロンビア生豆を1kg購入した。「世界遺産の秘境、ティエラデントロ周辺の農家から集めた珍しいコーヒーです。高品質ながら入手が難しかったこのコーヒーを、コーヒーハンター川島は辛抱強く日本に紹介する準備をしてきました。そしてついにこの度、皆様にお届けできる事になりました。」(MICAFETOより)
豆について
生豆生産国 :コロンビア
生豆産地 :カウカ県インサ
標高 :1,500~1,800m
プロセス :ウォッシュト
クロップ :2021年
栽培品種 :アラビカ種カトゥーラ/ティピカ/コロンビア
原料豆輸送 :リーファーコンテナ
コロンビア南部のインサは、ティエラ デントロ文化が栄えた秘境です。 巨大な地下古代墓穴が無数に大地に広がり、世界遺産にも認定されています。以前から高品質の産地として知られていましたが、入手が非常に難しいコーヒーでした。数年前まで反政府ゲリラの勢力範囲だったアンデスの4,000m級の峠を越さなければならず、その上道路事情が悪く雨が降ると土砂崩れが多発し不通の状態が続くことがあったからです。しかしゲリラもほとんど駆逐された2010年、初めてこの産地を訪問することができました。そして興味をそそるコーヒーに巡り合い、未だ日本に輸入されたことのないこの地域のコーヒーを、是非日本のコーヒーラバーに紹介しようと決心しました。そして2011年から何度も挑戦しましたが、地理的な問題や、集荷と精選を任せた相手と品質に対する価値観が共有できず、輸入を実現することができませんでした。しかし昨年、信頼できる仲買人がインサ地区の農家を回りコーヒーを集めてくれました。よくコーヒーの仲買人を、生産者から搾取する極悪非道な輩のようにいう人々がいますが、それは間違いだと思います。もちろん酷い連中もいますが、多くは人里離れた悪路を走り回り、生産者からコーヒーを買い集めます。彼らがいなければ、車を持たない貧しい生産者は出荷ができません。また、仲買人は現金を持って買付けに向かうため、強盗に襲われる可能性が高く、またコーヒー相場と為替のリスクを背負って仕事をしています。特に少農家が多いこの地域には、なくてはならない存在です。これから生産者と仲買人と協働し、さらに品質を高めていきます。(MICAFETOより)
感想
初めて購入したMICAFETOの生豆。入手困難な秘境の珈琲と聞くだけで一味スパイスが増えたようで嬉しい。そして久しぶりの自家焙煎である。どんな味だろう。
CC:インサ地区 カトゥーラ/ティピカ/コロンビア
電動焙煎機は深煎りか中煎り2択のおまかせである。MICAFETOの焙煎とは比べ物にならない焙煎で、豆本来の味が引き出せているかはわからない。プロの焙煎と自家焙煎の違いはどうだろうか。COFFEE HUNTERSのコロンビア産の豆はレクエルド・デ・イヴァンを2年ほど前に飲んだことがある。ほんのりと甘味が美味しいコロンビアらしさに共通点を感じる。細かな点は2年も前の記憶だからあてにならない。
追記
2023年4月現在、MICAFETOの生豆は12品種がそれぞれ1Kg、5Kg、10Kgで販売されている。ただしX印を付けた7品種は売り切れだった。
エル・サルバドル サン ホセ農園 パーカス
エル・サルバドル アントニエタ農園 マラゴジッペ
エル・サルバドル モンテカルロス農園 パカマラ X
エル・サルバドル モンテカルロス農園 ブルボン X
パナマ コトワ農園 カトゥーラ
コロンビア ベジャビスタ農園 カトゥーラ X
コロンビア インサ地区 カトゥーラ/ティピカ/コロンビア
グアテマラ サン ミゲル農園 ブルボン X
ペルー アラディーノ デルガード農園 カトゥーラ X
タンザニア キリマンジャロ/キレマチャーチ周辺 ブルボン X
タンザニア ンゴロンゴロ修道院コーヒー園 ブルボン X
価格は1Kgで税込送料別¥2,700〜¥3,750である。一杯10gで淹れると送料込みで約30円は、他のコーヒー豆屋さんと大差ない。焙煎済みのレクエルド・デ・イヴァンの一杯約100円は焙煎による付加価値ということになる。12品種中9品種はCOFFEE HUNTERSで味わったことがあり、いずれも美味しかった。それらが自家焙煎で美味しくいただけることを思うと、種類こそ少ないが豆の確かさという点ではMICAFETOの生豆はいいチョイスだ。
通常MICAFETOの焙煎豆を購入すると、味に関する細かな説明があるのだが、生豆だと一切味に関わる情報がない。それほどに焙煎で味が決まるというこのなのだろう。
いつも味に関する記述を楽しみながら味わうのだが、すっぱりそれらがない事態に戸惑いつつ、コーヒーのおいしさについてあらためて考える。
色々試してはっきりしていることは、コーヒーのおいしさは鮮度が一番だということだ。焙煎して一番美味しい時期に飲めるかどうかにかかっている。自家焙煎できれば最適の飲み頃を逃すことはない。しかも、焙煎時の独特の香りを楽しむことができる。その香りは家中に広がり数日楽しませてくれる。コーヒーとは香りの飲み物だということを実感する。そんないかにも珈琲らしい香りと味わいをリラックスして楽しむことができれば、微妙な味の違いは二の次になている。美味しいという実感があってこそ、そういえばこれはこんな味だねと楽しんでいるのである。くどくなるが、こんな味だから美味しいではなく、おいしいがあって、それはよくよくかみしめると、こんなだねと。
コーヒーはロブスタとアラビカとゲイシャは香りとか味の違いが分かりやすい。実際ゲイシャ以外のアラビカ種に属するコーヒーの違いは微妙だ。そこで味わいの違いを楽しむなら、ロブスタとアラビカとゲイシャがあるといいなと思う。アラビカ種の中ではコロンビアやトラジャの甘みが好みなので、ロブスタとコロンビアとゲイシャをストックできると楽しいだろう。
2023/11/10
4月に購入した1kgを飲み終えたのは11月だった。半年かかった。毎回60gずつ焙煎して飲むと、生豆は半年ほどならば麻の袋に入れて常温保存でも酸化したり劣化を感じることなく楽しむことができた。でも個人で楽しむには1kgはちょっと多く、500gぐらいで購入できると嬉しい。