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執筆者の写真Yukihiro Nakamura

電動焙煎機

更新日:2020年2月15日


 そろそろ焙煎をやってみたいと探していた時、Makuakeクラウドファンディングのプロジェクトに焙煎機が現れた。仕様も価格もデザインも魅力的だった。クラウドファンディングのことがよくわからず迷っていると、友人に背中を押され、うっかりポチっていた。6月末に届く予定だったが、生産の都合で1ヶ月遅れることになる。火がついてしまった焙煎衝動を抑えることができず手動焙煎を始めた。手動は色々試せて面白いのだが、1度に焙煎できる量が50gなので、回を重ねるごとに面倒臭く感じ始めていた。申し込んでかれこれ3ヶ月、製品が届いた支援者達の喜びの声がぽつぽつとネットに上がり、ますます期待が膨らむなか、待望の焙煎機はやって来た。

 ホームロースター RT-01はシンプルで、焙煎が初めてでも失敗しない。ネットのおかげで様々な種類の生豆や希少な豆さえ簡単に手に入れることができるから、あとはミルがあれば、誰でも自宅で美味しい珈琲を味わえる。ドリッパーを使うなら面白いくらい膨らむのを楽しめるだろう。

 

特徴

  1. マイコン制御で時間ごとに焙煎に最適な温度の熱風で珈琲豆を焙煎する。

  2. モードは「深煎り」「中煎り」の2モード。

  3. 熱風により珈琲豆が撹拌されムラなく均一に焙煎できる。

  4. 焙煎終了後自動的に送風モードに切り替わり珈琲豆を冷却する。

  5. フタに装着したフィルターでチャフを集め掃除が簡単。

仕様

  • メーカー:ライソン株式会社

  • 商品名:ホームロースター RT-01(KLRT-001B)

  • 定格電圧:AC100V

  • 消費電力:1150W

  • 焙煎可能量:約40~60g (1回あたり)

  • 連続使用時間:20分

  • 本体サイズ:約W20.8×17.5×H24.6cm

  • 本体重量:約1.2kg

 

使用した豆

  1. コロンビア・スプレモ

  2. ペルー・オーガニック


実験方法

  1. 豆の洗浄は行わずに焙煎する。

  2. 第1段階は同じ豆の中煎りと深煎りを試す。

  3. 第2段階は違う豆の中煎りを試す。

生豆を入れて、ボタンを押して、20分待つ、ハイ出来上がり。

 

結果

  • MEDIボタンを押すと中煎りのハイローストに仕上がった。

  • DARKボタンを押すと深煎りのフレンチローストに仕上がった。

  • 豆違いもMEDIボタンを押すとハイローストに仕上がった。

  • しっかり冷却されており焙煎が進んでしまう心配がない。

  • チャフの後始末が非常に簡単。

  • 手動より均一に焙煎できているかもしれない。

  • 唯一の欠点、焙煎音がうるさい。20分間掃除機のような騒音が。

  • 味の確認は明日。


 

追記


 電動焙煎機は、手動焙煎機にモーターを付けただけのものから、ボタンひとつで焙煎から冷却までできるものなど千差万別。珈琲を淹れる道具は国産に優れたものがたくさん見つかるが、焙煎機は韓国製が多く、国産は高額だ。そうした中で今回の電動焙煎機は自動なのに手動焙煎機よりも安い。


 最初、マイコン制御なら「浅煎り」もできるんじゃないのと思った。他の支援者からも「浅煎り」や「8段階焙煎」を求める声があった。しかし実際に自分で焙煎して浅煎りの難しさを実感。どんな豆でも浅煎りをするとなるとさらに難しくなるから、すっぱり割り切って確実な2種類の焙煎に絞ったのだろう。


 愛知県岡崎市のガレージキットでシリンダーが四角い網状の手動焙煎機がある。遠赤外線で焙煎でき、ネットでの評判も良好だ。ただカセットコンロの上でジャラジャラすることに今ひとつ気が進まず、アルコールランプを火力とするハリオのRCR-50を選んだ。いまだに岡崎の焙煎機が気になる。


 電動ミルのありがたさを身にしみて感じた。そこへ電動焙煎機が加わり、いまや鬼に金棒である。これからは色々な豆を気軽に楽しめる。同じ銘柄の豆も購入先が変わるときっと違うだろうと思う。色々なところから入手することで、もっと豆のことも分かるだろう。素敵な豆に出会うのも楽しみ。


 道具が好きだ。使いこなせると嬉しい。「プラクティス・エフェクト」というSF小説に、使うと進化し、使わないと退化する道具の世界が描かれていた。現実に使わない道具は錆びつき、使い込むと性能アップする。良い道具は使いやすく、使うことが楽しく、メンテナンスもしやすい。どの道具も末長く使いたい。


 手動焙煎はチャフの始末に苦労する。チャフは珈琲豆の表面を覆っているシルバースキンが加熱されることで炭化して剥がれたものだ。とても薄くてほっておくと色々なところに張り付いてしまう。焙煎前に生豆を洗うとチャフが減るようだが、ちょっと洗った程度ではさほど効果はない。 RT-01はチャフの後始末が楽だ。

 

 若い頃あんなに足を運んだ喫茶店に、最近は行かない。あの頃の喫茶店は待ち合わせをしたり、モーニングを食べ、週刊誌を読み、文庫本を読んだり、絵を描く場所だった。歳をとったことが最大の理由だけど、焙煎機を手に入れ、自宅で珈琲を楽しめると、余計に喫茶店に行く理由がなくなってしまう。


 焙煎ができるようになったことで、おうちカフェもだいぶそれらしくなった。漠然としていたイメージも、だんだん具体的になって行く。やりたいこととか、知りたいことというのは、最初は何から手をつけて良いかさえわからない。ところがいざ始めると、少しずつ具体的になって、次が見えてくる。我がおうちカフェは母専用のカフェなり。


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1 Comment


Yukihiro Nakamura
Yukihiro Nakamura
Oct 11, 2020

2020年10月9日


ライソンはホームロースターRT-02を発売開始した。

製品名     :ホームロースター RT-02

発売日     :2020年10月9日

販売価格(税抜):22,000円

製品サイズ、重量:約W208×D175×H246mm、約1.4kg

付属品     :掃除ブラシ、計量スプーン

焙煎度     :「中煎り」「深煎り」「浅煎り」の3段階


 01のスタートアップが始まった段階にすでに浅煎りの要望は多かったが、取り入れられなかった。中煎りと深煎りだけでも十分に評価されたが、やはり浅煎りの要望が多いのだと思う。02で追加されたということだが01とボタン数は同じで、『浅煎り』用のボタンは追加されていない。『DARK』ボタンと『MEDI』ボタンを同時に1秒長押しすると浅煎りモードになるようだ。01のプログラムを書き換えると浅煎りができるようになるのではないかと思われるが、そのようなサポートはなさそうだ。


 サブスクも用意された。

初月の月額利用料は2,800円(税抜)で、使うほど月額利用料が下がり続け、12か月利用すると以降の利用料は無くなり、所有物となる。

  1. 1年間の無償修理・無償交換対応

  2. 3か月を超えると返品可能

  3. 最低利用期間は3か月

  4. 配送料無料

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