MiCafetoは珈琲ハンター川島氏の珈琲である。
テレビで珈琲ハンターの川島氏を驚きを持って見て以来、彼の珈琲を飲んで見たいと思っていた。彼の主宰する珈琲ショップMiCafetoのサイトを見ると、どれを選んだものか迷うばかりだ。
MiCafetoの珈琲はこんな感じにランク付けされていて、サイトでは4番目から6番目までのランクを入手できる。
Premier Cru Cafe’:優良農園の中の一級畑だけで穫れた最高クラスのコーヒー。 畑の選別、栽培から収穫、精選、輸送、保管の全行程に設けた品質基準を全てクリアした豆だけが冠することの出来るブランドライン。シャンパンボトルに詰められている。
COFFEE HUNTERS:市場に紹介されていない珍しい品種や独自の栽培、精選方法で品質を高めている農園の珈琲をラインナップしており、珈琲の持つ可能性を楽しめるブランドで、ランクは5番目だが一般的なシングルオリジンのスペシャリティー珈琲に相当する。ペットボトルに詰められている。
MiCafeto Commodities Coffee/CAFE REVOLUCION:革命的おいしさの コモディティ コーヒー。ペットボトルに詰められている。
試した珈琲
Premier Cru Cafe
おすすめ2本セット ブルーマウンテン ジュニパ ーピーク / ブルボン ナチュラル
2本の内訳は以下の通り。
ティピカとブルボンの飲み比べも楽しみ。
COFFEE HUNTERS
HOT COFFEE おすすめ4本セット ボックス入り
4本の内訳は以下の通り。
幻のブルボンを復活させた川島さんらしく、ブルボン種が多い。カトゥーラと飲み比べられるのも嬉しい。
COFFEE HUNTERS
コトワ農園 ブルーハ ゲイシャ ナチュラル
1本の内訳
珈琲ハンターのゲイシャ、しかもナチュラル。
CAFE REVOLUCION
甘み際立つ2種セット 【12杯分×2本 ・ ドリップフィルター24枚付属 BOX入り】
2本の内訳は以下の通り。
ブレンドかつ挽いてあり、カップに直接フックできるドリップフィルターが付いている。
ミカフェートの珈琲について
収穫:一つの農園内でも、斜面によって味が違い、どの斜面の収穫かでランクが違う。本当の意味でテロワールの違いを意識しているのだという。糖度23以上になる果物の一般的な糖度を上まった完熟豆だけを丁寧に収穫して、完全天日乾燥を20日以上をかけ、果実の甘みをじっくりと豆に移している。確かに今回味わった珈琲はいずれも甘さに感動した。
味:Grand Cru Caféは収穫年ごとに別々の商品として味わいを記載している。これは、同じ銘柄でも年ごとに味が違うということだ。鮮度を保ちつつ、それぞれがゆっくりと時間をかけて熟成する味わいの変化をも楽しめる。川島氏によると、気候変動は確実に起きていて、収穫がガテマラでは例年より一月遅く、パナマでは一月早まっていると言う。
輸送:他の珈琲豆ショップで購入した時には聞いたことがなかったリーファーコンテナという記載がある。これは鮮度を保つため、温度管理が出来るコンテナであった。またGrandCruCafe'は空輸に限っている。
ソーティング:生豆の段階で一度行い、欠点豆が光って見えるブラックライトでの確認も行い、焙煎後に再びソーティングを行う。私も最初は丁寧にピッキングしていたが、次第にサボるようになり、捨てるのが惜しいからほとんどの豆を焙煎して飲んでしまっているが、そのせいで味を落としていることに気づく。今回入手した豆のなんと綺麗で揃っていること。それはおいしさに直結していた。
現地とのつながり:ハンドソーティングすることで豆の違いを指で覚えるのだという。ミカフェートでは欠点豆を捨てずに、欠点の理由別、例えば虫食いやつぶれ・変色などを細かく分類し、各々がどの程度入っていたかを分析し、現地にフィードバックを行っている。この結果、問題が乾燥工程にあるのか、果肉除去工程なのか、畑が悪いのか、そうしたことがわかってくるらしい。
クロップ:購入した豆がいつ収穫されたものか情報がないが、生豆は、港に着くとすぐに脱酸素処理をした小分けの袋で珈琲セラーに18℃で定温保存し、個々の銘柄別に徹底した管理を行うことで熟成を促し、ベストの状態の豆を出荷している。あえてクロップを記載していないようだ。以前オールドクロップに気づかず風味のない珈琲にがっかりした時とは次元が違うようだ。これは「記念の年の珈琲」を飲みたいという要求にも答えてくれる可能性があるということだ。
焙煎:5段階の3とか、10段階の6で焙煎度6という感じで記載されている。記載はないけれど、焙煎度を段階だけではなく何度で焙煎したかということにも注力しているようだ。例えば200℃、202℃、204℃で焼き分けたものをカッピングテストして複数のテスターの意見を聞く。もし202℃と204℃で評価が拮抗した場合203℃を焼いて確認するという。焙煎温度が違えば、焙煎時間も異なり味や風味が変わる。どの豆も最大限に魅力を引き出す努力をしている。
焙煎時期:いつ焙煎したか分からないような珈琲は、どんなに良い豆でも鮮度が落ちてせっかくの価値が味わえない。つまり焙煎してしまうと賞味期限はさほど長くないものだと思っていた。ところがミカフェートの珈琲は賞味期間が1年もあるため正直驚いた。これはどういうことだろう。その答えはパッケージングにあった。窒素置換したシャンパンボトルやペットボトルでの加圧包装は、封を切るとプシューとかなりの高圧で封入されていたことがわかる。同時にとても良い香りが立ち込めアロマがしっかり閉じ込められていた。ドリップするととても良い具合に蒸らしで膨らみちょうど良い鮮度を保っていたこともわかる。パッケージングで鮮度を保てる様になっているのだ。
ペットボトル:COFFEE HUNTERSはペットボトルを使用している。一般的なペットボトルは実は機密性に難があるらしい。そこで長期間にわたって高いレベルで保持できるよう、三菱樹脂のハイバリアPETボトル(DLC)を採用し、従来の1.5倍のアロマが保たれるようになっている。おかげで、ペットボトルでさえ開封するときにシャンパンの封を切るような楽しみが味わえる。
なるほど美味しい。頂点のGrand Cru Cafe' LIMITEDはどんな珈琲だろう。
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