だいぶいろいろなことがわかってきた気がする。勘違いしていることもあるだろうが、そうした勘違いはいずれわかった時に改めるとして、とりあえず4回目のまとめ。
淹れ方あれこれ
浸漬法や透過法に分けることがむつかしい。両方を併せ持った淹れ方があり、分類しなければならない理由も実はないのだ。ではあるが、とりあえず今まで試した淹れ方を無理やり整理するとこんな感じだ。
コーノ式でドリップペーパーを変えて試した時は、大して違いを感じることができなかったが、同じペーパー式ドリップでもコーノ式とケメックスではあきらかに味が違う。そしてどちらも捨てがたい良さがある。ドリッパーとドリップペーパーの組み合わせが重要なのだ。V60やカリタ式、メリタ式も違うだろう。キーコーヒーのクリスタル・ドリッパーやカリタのウェーブ・ドリッパーはどんな珈琲になるのだろう。
注意:ドリップペーパーを袋から出して保存したらドリップ時に目詰まりするものがあった。袋から出してしまったため銘柄がわからないが漂白ものだった。もともと性能が悪かったのか、空気中の湿気などを吸ったのかわからない。以後袋に入れて保存している。
コーヒーマシンが変わると味が変わるのは明らかだが、豆の量を少し変えただけでも味は変わる。ジャバロブスタを初めてケメックスで入れた時はお店で飲んだベトナムロブスタと随分違って感じた。そこでお店と同じコーノ式で入れると、風合いが似てきた。何気なく豆の量を少し増やしてコーノ式で入れたら、お店で飲んだ風合いに近づいた。ベトナムとジャバの違いはあるもののロブスタの風合いはとてもよく似ていた。濃さも味の要因なのだ。
焙煎や挽き方を変えると味も変わる。焙煎した時やドリップした時の気温や湿度でも違う。最初そんな細かいことはわからないだろうと思っていた。ところが、いろいろ試すうちに、ああ、違うなと感じるようになってきた。明らかに違う味を識別することはだれでもできる。味の違いをわかるというのは、ほとんど同じような味の中から違いを見つけ出すことかもしれない。同じ豆を条件を変えて何度もなんども味わうと、その豆のベースの味と焙煎具合や淹れ方の違いで変わる味が見えてくる。
珈琲豆あれこれ
おうちカフェを発動してから入手した豆の一覧である。(ペルーはおまけの豆なので単価がわからない。)
焙煎を経験するまでは難しいだろうと思っていたが、やってみると案外できるものである。焙煎した豆に比べて生豆はかなり安く手に入るし、生豆は保存もきく。飲みたいタイミングで欲しい分量を、求める焙煎度で手に入れられるのは、自家焙煎だからできることだ。自分で焙煎できるようになったことで、いろいろな豆を手ごろな価格で楽しめるようになった。
高い豆だからといって美味しいとは限らないし、安いからといってまずいとも限らない。コピ・ルアクは高い割に期待外れでパッとしない味だった。スプレモやロブスタは安いけれど好みの味だ。
そもそも味の好みは、初めて口にしたときの記憶や、母親の味だったり、幼い頃に馴染んだ味に原点がありそうだ。つまり人によって、経験によって違う。
ロブスタは、自分にとってまさに懐かしい記憶を呼び起こす味で、ああ、これ飲みたかったと思う味だった。
なんとなく異国のチョコレートのような雰囲気に惹かれたコロンビアスプレモも懐かしい記憶にどこかで繋がっている。
受賞した豆が一番というわけでもない。ゲイシャでは受賞した焙煎済みの豆よりパナマゲイシャを自家焙煎した方が好みに合っていた。
何れにしてもまずい豆はなかった。鮮度の良い豆はそれだけで美味しい。
最近はお店で飲む珈琲よりおうちカフェで飲む方が美味しく感じることがある。自分好みに淹れることができるのがいいのだろう。それにお店で飲む珈琲はおうちカフェで飲む珈琲の数倍の値段だから味にも厳しくなる。
今後の計画
まだ飲んだことのない珈琲豆を一通り飲んでみたい。もちろん全て制覇することを望んでいるわけではない。とりあえずリストアップした30数種類を味わおうと思う。そうして大まかな珈琲の全体像を体感したい。
気が済んだら、いよいよバリエーションを試す。
次にブレンドに挑戦。
インスタントコーヒーや缶コーヒーを味わうのも楽しみ
蜘蛛に珈琲の実験も試してみたい。
追記
最近本屋さんに足を運んでいる。本屋さんによって置いてある珈琲本が違うのだ。本屋の良さは立ち読みにある。ネットでは今ひとつできないことだ。今回は「田口護・山田康一共著/NHK出版/コーヒー抽出の法則」「横山千尋著/旭屋出版/バリスタ・バールマン教本」を入手した。前者はドリップ専門、後者はエスプレッソ専門の解説書である。知りたいことはいくらでも出てくる。
「コーヒー抽出の法則」はカフェ・バッハのオーナー田口護氏がドリップの秘伝を伝授してくれる。とても参考になるが文章が硬いなと思う。自分の文章も堅いと思う。この歳になると文体を変えるのは難しいが、もっと魅力的な文章を書きたい。
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