ベトナムコーヒーを試す。カフェ・フィンは想像以上に小さな器具だ。
製品情報
品 名:コーヒーフィルター
材 質:ステンレス
製造国:ベトナム
輸入者:(株)ドーバーフィールド ファーイースト
淹れ方
グラスに加糖練乳を30cc入れる
グラスの上にコーヒードリッパーを乗せる
中蓋を外して極細挽きのコーヒー粉10gを入れる
中蓋を嵌めてネジを軽く締める付ける
コーヒードリッパーにお湯を70cc一気に注ぐ
外蓋を被せる
コーヒーの抽出が終わるまで楽しむ
抽出が終わったらひっくり返しにした外蓋の上に置く
コーヒーをよくかき混ぜる
ネジの締め方で濃さを変えることができる
きつく締めると濃くなる
緩く締めると薄いコーヒーになる
珈琲豆はベトナム・ロブスタ深煎りを使用。できた珈琲を氷の入ったグラスに注ぐとアイス・ベトナムコーヒーになる。カップではなくグラスを使うのがベトナム式。カップにコーヒードリッパーを乗せると抽出状態がわからないから、グラスを使うのだろう。
結果
とにかく甘い
甘いけれど深煎りのロブスタを使用しているので独特の苦味がある
どろっとして深みのある味わい
コンデンスミルクの醸す懐かしい感じはクセになる
飲み終えてもしばらく甘みが残り2杯は飲めない
抽出に時間がかかるのでちょっと珈琲が冷めるが冷めても美味しい
コーヒーオイルもたっぷりのはずだがコンデンスミルクのせいか霞んでいる
フィルターの穴は見るからに大きいので、極細挽きのコーヒー粉を入れると、入れた途端にグラスに微粉が入る。出来上がったコーヒーには微粉がいっぱいだ。ところが、ダブルステンレスドリッパーで淹れたコーヒーの微粉ほど気にならない。それは30cc入っている練乳の甘み・とろみのおかげだろう。ダブルステンレスドリッパーで淹れるコーヒーは繊細なコーヒーだ。それに対してベトナムコーヒーはキャンプ場で飲む炊き出しのコーヒーのようなワイルドなコーヒーだ。ドロっとしたあたりイブリックで淹れたトルココーヒーの趣もある。なんとなく原始的なコーヒーという感じがするのは自分だけだろうか。
追記
グラスの縁にセットしてコーヒーをドリップする抽出器具カフェ・フィンは、フランスの統治下時代にベトナムに伝えられたもので、ベトナム独自のものというわけではないようだが、カフェ・オ・レを作るときに、ベトナムの暑い気候ではフレッシュミルクが手に入りにくく、代用で常温保存が可能なコンデンスミルクを使ったため、ベトナム独特のコーヒーが出来上がったわけだ。
機材の構造的には、マキネッタやパーコレーターの構造に似たところがあるが、ドリッパーのようにお湯を注ぐ淹れ方なので、追加熱や加圧抽出は行われない。つまり深煎り細挽きのロブスタを金属フィルターでドリップして大量にコンデンスミルクを入れると同じようなコーヒーになりそうだ。とはいえ小振りのフィルターにコーヒー粉を入れて、お湯を注ぎ、コーヒーが抽出されるのを待つ雰囲気は独特の味わいがある。
母は「おー苦い、でも風味はいいね」と言って喜んでくれた。
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