山では「ボイル」や「スティーピング」で淹れた珈琲を楽しんだ。それを炊き出しの珈琲と言ってたのだが。一般に「炊き出し」とは困窮した人々に、食料を無償提供する一連の行動を指しており、誤った使い方だった。とは言え山で飲んだ珈琲は、カウボーイが焚き火をしながら珈琲を飲んでいるイメージで、屋外でコッフェルに沸かした湯に粗挽きの珈琲豆を入れて炊き出し、シエラカップに注いで、豆カスを飲まないように上澄みを飲む。豆カスが口に入るとカウボーイがしていたように”ペッ”と吐き出した。
バンダナで漉して淹れたことがあったが、失敗だった。バンダナはうまく珈琲を濾せなかったし、首に巻いていたバンダナを使ったので、汗臭い珈琲になり、バンダナもしばらく首に巻けなくなってしまったからだ。でも雰囲気は素敵だった。パーコレータがあればよかったのだと今にして思う。
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