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執筆者の写真Yukihiro Nakamura

ニカラグア・サンタアナ

更新日:2020年2月15日


 ニカラグアは1502年コロンブスによって発見され1838年に独立した。中央アメリカで最も面積が広い国である。混血70%,ヨーロッパ系17%,アフリカ系9%,先住民4%という民族で構成され、1936年から1979年まで続いたソモサ一家の独裁政治と、ソモサ独裁に対するニカラグア革命後の内戦のために国民所得や識字率などが中央アメリカでも未だに低い水準だという。(外務省のホームページ参考


豆について

  1. 国名:ニカラグア共和国

  2. 地域:ヒノテガ県 ラ・フンダドーラ地区

  3. 農園名:サンタアナ農園

  4. 精製:アンウォッシュト

  5. 品種:カトゥーラ、ビジャサルチ等

  6. クロップ:2018/19

  7. 収穫時期:10月~2月

  8. 標高:1200m

 サンタアナ農園はヒノテガ地区で90年以上の歴史を持つ伝統ある農園である。3代目農園主のリラおばさんは農園内の母屋で生まれ育ち、父親からこの農園を受け継いでから30年以上、変わらぬ愛情をもって珈琲を栽培してきた。農園内には小川が流れ、多くの動物や昆虫たちが生息するなど、自然豊かな環境を有しており、レインフォレスト・アライアンスやUTZなど、サステイナブル認証も取得している。100%手摘みの原料はその熟度にもこだわり、精選工程の中でも完熟割合を高めるべく取り組んでいる。女性農園主ならではの、優しくしっとり華やかな、繊細な珈琲で、煎りの味覚は、フローラル、ナッツ、シトリック、ハービー、チェリーブロッサム、ジューシー感を伴ったフルーティーな香り。上品な印象で、酸味はマイルドでちょうどいいボディー感。SCAA評価83点。

 UTZはマヤ語の「Utz Kapeh(良いコーヒー)」に由来し、オランダで2002年に設立された。持続可能な農業のための国際認証で、世界116カ国で、主にコーヒーとカカオ、茶で1万以上の製品が認証されている(2014年時点)。レインフォレストアライアンスは環境保護を目的とした認証。

 

結果


NS:ニカラグア・サンタアナ農園SHG

  1. 自家焙煎の中煎り、中挽き、焙煎2日目。

  2. 豆を挽くとナッツとフローラルの香り

  3. コーノ式で飲む

  4. 蒸らしの膨らみはよく膨らむ

  5. 一口飲むと心地よい苦味とコクがある

  6. 喉越しはあっさりとした酸味

 しっかりしたボディ感とコクのある珈琲。全体として苦味が目立ち、酸味、甘味は少ない。エクアドル・アンデスマウンテンに似ている。中南米の珈琲という感がする。

 

追記


 遠い異国の地でリラおばさんが育てた珈琲を飲みながら、ニカラグアという国のことを思ってみる。名前は聞いたことがあるけれどよく知らない遠い世界。珈琲豆を仕入れて飲むという行為から興味が湧き、僅かだが知ることができた。不思議な縁を感じる。生産者の名前を知ると、親近感も湧いてくる。



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