2022/5/24
COFFEE HUNTERSの春季限定ブレンド「Edición de Primavera」を味わう。
甘く香ばしいフレグランスに始まり、リンゴやカシス、文旦などのしとやかな味わいが、舌の上で花開く。清々しく軽やかなアフターテイストが、春の訪れを感じさせるかのよう。
EP:Edición de Primavera(500本限定生産)
生産国:エル・サルバドル共和国
生産地:サン・ミゲル県サン・ミゲル火山/アワチャパン県アパネカ地区
農園主:アントニエタ農園/モンテカルロス農園
標 高:1070-1550m/1300−1500m
栽培種:アラビカ種マラゴジッペ/パカマラ
プロセス:ウォッシュト/ナチュラル
輸 送:リーファーコンテナ
賞味期限:2023/4/27
強く感じられる:りんご、カシス、黒糖、文旦
微かに感じられる:ほうじ茶、カモミール、ライム、グレープフルーツ
味わいの強さ:6/10
酸味:6/10
苦味:4/10
甘み:6/10
焙煎度:3/10
COFFEE HUNTERS STORYより
うつろいゆく四季の味わいを表現したシーズナルコーヒーとして「春」をテーマにお届けいたします。春の訪れを感じさせる、清々しさと可憐さ。気持ちが華やぐ季節に相応しいコーヒーをお楽しみください。
アントニエタ農園カシータ・ナチュラル/アントニエタ・マラゴジッペ:エル・サルバドル東部にそびえるサン・ミゲル火山。その標高1000−1550mの斜面に縦長に広がるアントニエタ農園は、今では珍しくなってしまったティピカからの突然変異種マラゴジッペが栽培されています。アラビカ種で一番背が高く大粒のコーヒーです。それぞれの特徴が出るように、中腹の畑で採れたコーヒーはウォッシュトプロセス、高地のコーヒーはナチュラルプロセスのものを採用しました。
モンテカルロス農園パカマラ・クラテル:マラゴジッペとエル・サルバドルで生まれたブルボン種からの突然変異種パーカスを、同国の研究所が人工的に交配させて生まれたのがパカマラです。西部の有名なコーヒー産地アパネカのモンテカルロス農園は、この栽培種の価値をいち早く見出し、1990年代から栽培に取り掛かりました。広大なこの農園の標高1300−1500mで育ったパカマラだけを集め、ウォッシュトプロセスで仕上げました。
感想
開封するとフレッシュな果実を思わせる香りが広がった。
MUGENを使用して1人分10gでドリップ。
開封直後だが挽き豆のため膨らみ具合は控えめ。
淹れたての香りも控えめな感じ。
一口目は爽やかな酸味。
喉越しに甘みが残る。
飲み終わった後さっぱりとしている。
冷めても美味しい。
なんとなく春やいだ気分を味わう。
数杯飲んで飲み心地の軽やかさを実感、また飲みたくなる。
りんごやカシスのような甘酸っぱさや、ほうじ茶、カモミール、ライム、グレープフルーツのような風味をかすかに感じる。自分の感覚でこれらの味や風味を嗅ぎ分けることはまだできないが、こんな味ですよと説明されれば、そんな気になる。以前はそう言われても珍紛漢紛だったから、少しは珈琲の味に慣れてきたのだろう。とても美味しくて飲みやすい珈琲だ。惜しむらくは挽き豆だったことだ。どうしても鮮度が落ちる気がする。
追記
ブレンドを探していたところ、「春」をテーマにしたブレンドを見つけこれだと購入した。エル・サルバドル産のマラゴジッペとパカマラのブレンドである。いずれもシングルオリジンで味わったジューシーで甘い馴染みの豆である。さっぱりとした爽やかな味わいの珈琲だ。解説によるとマラゴジッペは中腹で取れたコーヒーをウォッシュトで精製し、高地のコーヒーはナチュラルで精製しているという、どういうことだろう。
「浜松在住の中村と申します。老後を御社のコーヒーで楽しませていただいています。いつもCOFFEE HUNTERS STORYを読むのも楽しみの一つです。そこでおやと思ったことがあります。今回Edición de Primaveraを美味しくいただいておりますが、マラゴジッペについて「・・・特徴が出るように、中腹の畑で採れたコーヒーはウォッシュトプロセス、高地のコーヒーはナチュラルプロセスのものを採用・・・」と解説がありました。標高により精製方法を変える理由など教えていただけると大変うれいです。お忙しいところを恐縮ですが、よろしくお願いします。」と問い合わせた。
ミカフェート・コンシェルジュデスクからの回答
「平素よりお世話になっております。ミカフェートコンシェルジュデスクでございます。先日お問い合わせをいただきました、Edición de Primavera に使用しておりますマラゴジッペについて下記に回答させていただきます。弊社のマラゴジッペを栽培するアントニエタ農園は、エル サルバドル東部にあるサン ミゲル火山の東側斜面1,000~1,450mに縦長に広がっており、1,400m以上の一級畑は「カシータ」と名付け、弊社ではPremier Cru Caféクラスとして、それぞれウォッシュト(水洗式)精選と、ナチュラル(非水洗式)精選で仕上げております。COFFEE HUNTERS STORYにあります一文につきまして、
「中腹の畑で穫れたコーヒーはウォッシュトプロセス」→ COFFEE HUNTERS アントニエタ マラゴジッペ
「高地のコーヒーはナチュラルプロセス」→Premier Cru Café アントニエタ農園 カシータ ナチュラルのことを表しております。
Edición de Primavera は「春らしいみずみずしい味わい」をテーマに製作しております。この味わいを表現するにあたり、今回はアントニエタ農園の上記2銘柄を採用することで、甘く香ばしい果実感を表現いたしました。目指す味わいに向けて、最も適した配合を追求させていただいた結果がHUNTERS STORY のような表現になった次第です。いつも弊社のコーヒーをご愛飲いただいておりますことに心より御礼申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。」
なるほど、そういうことであったか。2銘柄のブレンドではなく、3銘柄のブレンドだったのである。標高が違うから精製方法が変わったのではなく、畑が違うから、精製方法も違うということなのだ。一級畑のマラゴジッペをナチュラルで仕上げていたのである。また「カシータ」というのが畑の名前であったことも分かった。わかったからどうだというわけではないが、何でも知りたい子供のようなユーザーの疑問に真摯に答えてくださったスタッフに感謝したい。ありがとうございます。
かつて「珈琲の味や風味を別のもので表現する方法が果たして分かり易いだろうかと疑問」に感じていた自分がいた。しかし月日と共に「こんな味ですよと説明されれば、そんな気もする」今日この頃である。「珈琲時間」最終号によると。「人生を豊かにしたい人のためのコーヒー」という本を川島さんが絶賛執筆中とのこと。「本当に美味しいコーヒーとは何か、うろ覚えの知識は本当に正しいのか」などが語られるとある。珈琲の味についても何か語ってくれる事を期待しつつ、発売を首を長くして待っている。
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