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執筆者の写真Yukihiro Nakamura

ピンク・ブルボン

更新日:2022年3月24日

2022/3/23


 COFFEE HUNTERSの福袋で入手したピンク・ブルボン

 ピンク・ブルボンは、ラムズ、ローズマリー、アニスの複雑な風味。香りが強く、後味はすっきりしている。ナッツの香ばしい余韻が残る。ピンク色の果実は、フルーツ、ハーブ、スパイスの複雑な風味に包まれている。


PB:ピンク・ブルボン

  1. 生産国:エル・サルバドル共和国

  2. 生産地:サンタ・アナ県サンタ・アナ地方

  3. 農 園:ロス・ノガレス

  4. 農園主:ディエゴ・ジャック

  5. 標 高:1350m

  6. 栽培種:アラビカ種ピンク・ブルボン

  7. プロセス:ウォッシュト

  8. 輸 送:リーファーコンテナ

  9. 賞味期限:2022/12/09

  1. 微かに感じられる:ピンク・グレープフルーツ、ライム、ローズマリー、スターアニス、しょうゆ

  2. 味わいの強さ:6/10

  3. 酸味:8/10

  4. 苦味:6/10

  5. 甘み:6/10

  6. 焙煎度:3/10


COFFEE HUNTERS STORYより

 ピンク・ブルボンはピンク色に熟す珈琲です。通常の赤や黄色に熟すブルボンと比較して、収量は半分以下のため商業的にはほとんど栽培されていませんでした。それがこの栽培種が普及しなかった理由です。僕が勉強していたエル・サルバドルの研究所には、世界中から集めた栽培種が植えられた試験区があり、ここが僕の一番好きな場所でした。この試験区で実をつけたピンク・ブルボンを収穫し飲んでみましたが、通常のブルボンよりも甘味が強く感じられ驚いたのを思い出します。2009年1月にエル・サルバドルを訪問した際に、コーヒー生産者の中でも篤農家として有名なジャック・ファミリーの農園で、僕は30年ぶりにピンク・ブルボンに再会しました。その時の興奮はいまでも忘れられません。僕はすぐに他の栽培種と分けて収穫してもらうように依頼し、精選・乾燥・熟成が終わった6月に品質確認のために再びエル・サルバドルを訪問したのです。品質鑑定室のターンテーブルに並べられたピンク・ブルボンを前にした時、僕は緊張してしまいました。新しい産地や品種を発掘するたびに経験することですが、完成したコーヒーの品質をチェックする瞬間は、胃が痛くなるほど緊張します。しかしテイスティング用のスプーンで口に含んだピンク・ブルボンは、僕にあの独特の爽やかな甘さの記憶を甦らせてくれ、緊張感から解放されました。おいしい珈琲だ!さすが、ジャック・ファミリー。おいしいコーヒーを作ってくれました。エルサ・サルバドルのピンク・ブルボンを初めて日本に紹介したのが2010年。これが、ミカフェートのコーヒー・ハンターズ・シリーズの第1号です。いまでもその美味しさでとても人気の高いコーヒーです。


 

感想

  1. 開封すると、香りが濃い。

  2. 二人分20gの豆を挽くと香ばしく、やはり香りが濃い。

  3. MUGENでドリップすると、香りの濃さは薄れた。

  4. 良く膨らみ美味しそうだ。

  5. 一口目珈琲らしい苦味が広がる。

  6. 美味い。

  7. 爽やかな酸味がほんのり、甘味は控えめ。

  8. 喉越しはスッキリ。

  9. 飲み終わった後、複雑な感じの色々な味わいが感じられた。

  10. もう一杯飲みたいと思う珈琲。

 開封した時、挽いた時の香りが印象的だ。「おっ、ちょっとこれはいつもと違う感じ、香りが濃い」そんなふうに感じたのだ。粒揃いもよく美味しそうな色をしてる。COFFEE HUNTERS STORYでは甘味について語っているが、甘味よりも苦味が引き立っているところが意外だ。


 同じピンク・ブルボンでも、ピンク・ブルボン・クイーンズとは農園が異なる。エル サルバドル共和国サンタ・アナ県産である点は同じなので、気候や土壌も似ているはずだが、味が違う。サン・ルイス農園のPBクイーンズは甘味と酸味が印象的だったが、今回のロス・ノガレス農園のPBは苦味が印象的だ。年末年始とゲイシャをいくつか飲みその酸味と甘みを楽しんだ後であることも相まって、今回のPBは苦味が中心の、言ってみればコーヒーらしい珈琲に感じる。その苦味は爽やかで飲みやすい。


 

追記


 パンデミックの中、美味しい珈琲を飲むことができたことは、本当にありがたい。世界中が我慢と工夫で頑張ったおかげだと思う。


 今ウクライナで起こっていることは、どんな理由があるにせよ、断じて許されないし、即刻ロシアは侵攻をやめるべきだ。力でねじ伏せる世界になってはならない。しかしねじ伏せられるのを黙って見ていることはできないと、軍拡に舵を切る国が増えてゆく。傷つけ合えば必ず憎しみの連鎖が広がることは誰しも分かっているはずなのに。パンデミックに立ち向かったように、我慢と工夫で暗雲を振り払い、進化した人類になれるようってやまない。


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