「黄金の珈琲」と言われたモンスーン。やってきた生豆は、今まで見たどの珈琲豆より黄色かった。初めてのインド珈琲はどんなだろう。
豆について
国名:インド共和国
地域:西南マラバル海岸
精製:ナチュラル
熟成方法:100%天日、モンスーニング、季節風による乾燥、成熟
品種:アラビカ種
収穫:1月~4月
標高:1350-1450m
インドでの珈琲栽培は古く、1670年ババ・ブータンが苗木を持ち出したことから始まる。大航海時代、東インド会社が帆船でアフリカ大陸を一周してヨーロッパへ届けた。その長い航海の間、珈琲豆は海水面に近い船倉で、湿気を含んだ貿易風、いわゆるモンスーンに晒され、黄金色になり独特の風味を帯びるようになった。そんな黄金色の珈琲も産業革命以降、スエズ運河が開通して動力船が用いられると、輸送時間の短縮でモンスーンの影響を受けなくなったために姿を消した。しかし黄金色の珈琲を望む声は多く、当時の珈琲豆を再現すべく、アンウォッシュトの珈琲豆を、湿気を含んだモンスーンに晒すことで当時と同じ環境を再現して、黄金色の珈琲に仕上げ「インド・モンスーン」が作られた。甘さと独特の旨みを含んだ風味が特徴である。
結果
IM:インド・モンスーン
自家焙煎の中煎り、中挽き、焙煎2日目。
豆を挽いてもあまり香りが立たない
コーノ式で飲む
蒸らしの膨らみはふっくらと膨らむ
一口飲むとなんともあっさり
喉越しもあっさりとしている
ちょっと頼りないくらい個性がない。苦味も酸味も甘みも弱く、ロブスタのようでもない。強いて言うなら、乾いたススキを連想させる。でもまずくはない。むしろさらっとしていて気持ちを落ち着かせてくれる。
左下がインド・モンスーン。見るからに色が違う。
追記
どの生豆よりも黄色くて、美味しそうなインド・モンスーンはあっさりしている。モンスーンにさらされておとなしくなったらしい。もちろんしっかりと珈琲だが、ともすればハーブティーのようだ。インドの潮風に吹かれた気分で一服。
Comments