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執筆者の写真Yukihiro Nakamura

エチオピア・ゲラ

更新日:2020年2月15日


 ブルーボトルコーヒー エチオピア・ゲラ・アバナエステート・ナチュラルを試す。


豆について

  1. 国名:エチオピア

  2. 地域:リム地区ゲラ

  3. 農園:アバナ エステート

  4. 精製:ナチュラル

  5. 品種:アラビカ原産種

  6. クロップ:2018年

  7. 収穫:10月~12月

  8. 標高:1950m~2250m

 エチオピア・ゲラ・アバナ エステートはストロベリー、レモンゼスト、ジャスミンをフレーバープロファイルとし、「弾けるジャスミンのようなテイストから始まり、そしてよりフルーティなフレーバーに進展する」ナチュラルプロセスのコーヒー。

 エチオピア・リム地区ゲラのアバナエステートは2009年に設立された比較的新しい農園ながらも、農園従業者への公平な賃金制度や医療サービス、就学サポートなどの取り組みを行い、コーヒーの品質管理や研究活動をも積極的に行っている。

 

結果


EG:エチオピア・ゲラ・アバナエステート・ナチュラル ブライト(浅浅煎り)

  1. ブルーボトルコーヒー・ブライト、中細挽き

  2. 豆を挽いた時の香りは薄い

  3. ブルーボトルコーヒードリッパーで淹れる

  4. 蒸らしの膨らみは気持ちよく膨らむ

  5. カップを鼻元に持ってゆくとモカ特有の香り?

  6. 一口飲むと甘みと苦味が一体となった複雑な味わい

  7. 喉越しかるく、微かな酸味でキレがいい

 パッケージを開けると、優しく心地いい珈琲の香りが立ち込めた。浅入りなので色合いも薄めの茶色。さらっとして汗もかいていない。ゲラはエチオピア産なのでモカの一員かと思い問い合わせたが、「栽培地域が異なるため、モカの仲間にまとめづらい」と回答があった。確かにエチオピア 産が全てモカというわけではないだろう。浅煎りの割に酸味はあまり感じない。一口飲んだ瞬間、母も私も「アッ、美味しい」と口をそろえた。

 

追記


 モカ・ハラーエチオピア・イルガチャフィーと比べるとエチオピア・ゲラは飲んだ時の香りがいい。モカではないとのことだが、雰囲気は似ていおり、これもモカ香と言うものだろうか。モカ香(モカ・フレーバー)は、19世紀の文献にすでにその名前が見られる。「気品のある、フルーツやワイン、スパイスのような発酵感を伴う香り」と言われ、イエメンのモカ・マタリに発酵系の香りがあるジアセチルが多いことや、エチオピア・モカからラズベリー様の香気物質、ラズベリーケトンが見つかっている。旦部氏は「モカ香の正体は、発酵臭と同じ成分ではないか」と結論付けている。パナマのドンパチ農園の湿式と乾式、別々の方法で精製されたゲイシャをテイスティングした折に、レモンのようなすっきりした風味の湿式に対し、乾式には明らかにモカ香と同じ発酵系の甘い香りが加わっていたという。乾式には発酵豆の甘い香り成分であるイソ吉草酸エチルが湿式の4倍近く含まれていた。しかし同じ乾式でもブラジルの珈琲からモカ香を感じることはない。ブラジルは広い場所で短期間、何度も攪拌しながら通常1週間以内で乾燥させている。一方イエメンやエチオピアでは生産者が自宅の屋根に広げ、広さが十分でないため果実は何層かに堆積され乾燥にかかる期間が長くなる。その間に乾燥ムラが生じたり、積まれた下の層で過発酵が進みやすくなる。このせいで生まれる独特のモカ香が、高く評価されてきた。パナマはもっと近代的な乾燥精製をしているが、収穫時期に雨が降りやすい気候帯であるため乾燥に時間がかかり、モカと同じような発酵系の香味をつけたと思われる。と語っている。(講談社/旦部幸博著/コーヒーの科学 参照)やっぱりモカ・マタリを味わってみなければいけないと思う。



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1 Comment


Yukihiro Nakamura
Yukihiro Nakamura
Nov 12, 2019

2019年11月11日

友人と出かけた喫茶店で2種類のモカを飲み比べた。


Anny coffeeでペレテ・ゲラというエチオピアのモカを飲んだ。

入り口に焙煎機が置いてある。

すっきりとした酸味とモカ香を感じた。


珈琲私室GARLANDでモカ・マタリを飲む。

昭和にタイムスリップした気分になるお店だった。

ちょっと味がぼやけた珈琲はたっぷり3杯分あった。


親しい友人と飲む珈琲は、どれも皆美味しい。

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