2024/3/22
お茶といっても、緑茶や紅茶ハーブティーとさまざま。世の中にはどんなお茶があるのか一度全体を俯瞰してみようと思う。ここで便利なのがAIだ。さっそく「お茶、紅茶の種類を分類せよ」と問いかけると簡単なリストが提示された。気になる点を更に突っ込んで聞いていくとなかなか面白い分類が出来上がった。
お茶と紅茶は、茶葉の酸化度によって分類できる。
緑茶:茶葉を蒸して乾燥させ、ほとんど酸化させずに作る。そのため、緑色で、カテキンなどの栄養素が豊富。
紅茶:茶葉を完全に発酵(酸化)させた茶葉。そのため、赤褐色で、テアフラビンなどの香り成分が豊富。
烏龍茶:緑茶と紅茶の中間の程度に発酵(酸化)させた茶葉。そのため、緑茶と紅茶の特徴を併せ持っている。
白茶:茶葉の芽の部分を摘んで作る。そのため、白毫(はくごう)と呼ばれる白い産毛が残っている。
黄茶:緑茶の一種だが、軽く発酵させ独特な製法によって黄色い色になる。
プーアル茶:中国雲南省で作られる後発酵茶。そのため、独特な香りや味わいがある。
産地に基づく分類
日本のお茶:中国茶から伝わったお茶が独自に発展した。全国各地で栽培され特に有名な産地は以下のとおり。
静岡県:日本一の茶葉生産量を誇る。深蒸し茶が有名。
鹿児島県:温暖な気候を生かして、一年を通して茶葉を収穫できる。
京都府:宇治茶は、高級茶として知られている。
三重県:伊勢茶は、かぶせ茶が有名。
中国茶:世界で最も長い歴史を持つお茶。中国全土で栽培されているが、特に有名な産地は以下のとおり。
福建省:烏龍茶の産地。武夷山や安渓などの銘茶がある。
浙江省:緑茶の産地。龍井茶や西湖龍井などが有名。
雲南省:プーアル茶の産地。
広東省:紅茶の産地。鳳凰単欞や英徳紅茶などが有名。
インド茶:紅茶の生産量世界一の国。ダージリンやアッサムなどの銘茶がある。
スリランカ茶:セイロンティーと呼ばれる紅茶の産地として有名。
台湾茶:烏龍茶や高山茶などが有名。
その他:ベトナムやタイ、韓国などでもお茶が栽培されている。
品種による分類
お茶は、茶の樹(学名:Camellia sinensis)の品種によって、大きく分けて以下の2つのグループに分類される。
中国種:中国原産の茶の樹で、葉が小さく、厚みがあり、カフェイン含量が少ないのが特徴。緑茶、白茶、黄茶、烏龍茶の原料として主に使用される。代表的な中国種の品種は以下のとおり。
やぶきた:日本国内で最も栽培されている品種。煎茶、玉露、ほうじ茶など幅広い用途に使用される。
おくみどり:やぶきたよりも晩生で、旨味が強く、渋味が少ないのが特徴。
べにふうき:紅茶向けの品種。水色が明るく、香り豊かなのが特徴。
黄桜:黄茶の原料として有名な品種。
鉄観音:烏龍茶の代表的な品種。
龍井:中国浙江省杭州市西湖周辺で生産される「西湖龍井」が最も有名で、中国十大銘茶の一つに数えられる。
ウバ:スリランカ原産の茶葉で、中国原産の茶の樹である中国種に分類される。
ビリジアン:セイロン島で生産される緑茶。ヌワラエリヤが有名で、爽やかな香り、黄金色の水色、渋みと旨味が調和した味わいが特徴。
アッサム種:インド原産の茶の樹で、葉が大きく、薄く、カフェイン含量が多いのが特徴。紅茶の原料として主に使用。代表的なアッサム種の品種は以下のとおり。
アッサム:紅茶の代表的な品種。コクがあり、力強い味わいが特徴。
ダージリン:高地で栽培される紅茶で、華やかな香りと上品な味わいが特徴。
セイロン:スリランカ産の紅茶で、爽やかな香りとキレのある味わいが特徴。
上記以外にも、中国種とアッサム種の交配種など、さまざまな品種のお茶がある。
品種による味わいや香り、色などの特徴。
葉の大きさ:葉が大きい品種は、香り豊かで、コクのある味わいになる傾向がある。葉が小さい品種は、渋みが少なく、まろやかな味わいになる傾向がある。
カフェイン含量:アッサム種は、中国種よりもカフェイン含量が多い傾向がある。
栽培環境:高地で栽培されたお茶は、香りが華やかで、繊細な味わいになる傾向がある。
加工方法に基づく分類
お茶は、収穫した茶葉をどのように加工するかによって、大きく5種類に分類される。
不発酵茶
茶葉をほとんど酸化させずに作る。
緑茶、白茶が含まれる。
弱発酵茶
茶葉を少しだけ酸化させて作る。
烏龍茶が含まれる。
発酵茶
茶葉を完全に酸化させて作る。
紅茶が含まれる。
後発酵茶
茶葉を微生物で発酵させて作る。
プーアル茶が含まれる。
その他
花茶、フレーバーティーなど、上記に分類されないお茶も含まれる。
香りや風味に基づく分類
お茶は、香りや風味に基づいて、以下のように分類される。
花香系
ジャスミン茶、ローズヒップティー、キンモクセイ茶などが含まれる。
花の香りを活かした、華やかで甘い香り。
果実香系
レモンティー、オレンジティー、ベリーティーなどが含まれる。
果実の香りを活かした、爽やかで甘い香り。
草花香系
ペパーミントティー、レモングラスティー、カモミールティーなどが含まれる。
草花やハーブの香りを活かした、清涼感のある香り。
穀物香系
玄米茶、麦茶などが含まれる。
穀物の香ばしい香り。
スモーキー香系
燻製茶、ラプサンスーチョンなどが含まれる。
煙で燻したような、独特の香り。
その他
生姜茶、シナモンティー、陳皮茶などが含まれる。
スパイスや薬草など、独特の香りを持つお茶。
お茶の香りや風味は、以下の要素によって決まる。
茶葉の種類によって、基本的な香りや風味が異なる。
緑茶:青々しい香り、爽やかな味わい
紅茶:芳醇な香り、濃厚な味わい
烏龍茶:花や果実、蜜を思わせる香り
白茶:繊細な香り、優しい味わい
プーアル茶:土や木、熟成感のある香り
産地によって、同じ茶葉でも香りや風味が異なる。
標高の高い地域で栽培された茶葉:華やかで繊細な香り
標高の低い地域で栽培された茶葉:濃厚で力強い香り
栽培方法によって、香りや風味が異なる。
有機栽培:自然な香りと味わい
慣行栽培:濃厚な香りと味わい
加工方法によって、香りや風味が異なる。
不発酵茶:茶葉本来の香り
発酵茶:発酵による独特の香り
フレーバーティーに基づく分類
フレーバーティーは、大きく3種類に分類される。
香料付け
茶葉に香料を直接吹き付けたり、香料を染み込ませたりして香りを付けたもの。紅茶、緑茶、烏龍茶など、さまざまな茶葉に香料を付けることができる。
メリット
香りの種類が豊富
手軽に楽しめる
比較的安価
デメリット
香りが人工的な場合がある
茶葉本来の味わいが弱くなる場合がある
代表的なフレーバーティー
アールグレイ
レモンティー
ピーチティー
フルーツ・ハーブティー
乾燥させたフルーツやハーブを茶葉と一緒にブレンドしたもの。茶葉の味わいとフルーツやハーブの香りが楽しめる。
メリット
自然な香りと味わい
見た目も華やか
カフェインフリーのものが多い
デメリット
茶葉の種類によっては、苦味や渋みが出ることがある
香りが弱い場合がある
代表的なフレーバーティー
ローズヒップティー
カモミールティー
ミントティー
花茶
茶葉に花をブレンドしたもの。花の香りと茶葉の味わいが楽しめる。
メリット
華やかな香り
リラックス効果がある
見た目も美しい
デメリット
香りが弱い場合がある
カフェインが含まれている場合がある
代表的なフレーバーティー
ジャスミンティー
クチナシティー
ローズティー
追記
気がつくとずいぶんたくさんの言葉が並んでしまった。食傷気味で、一度に飲み込むことができない。AIは平気で嘘もつくから、間違っている所もあるかもしれないが、なんとなくお茶の外観を見渡した気にはなった。あとは実際に味わうことが一番。
2024/3/22
オレンジペコ
オレンジペコ(Orange Pekoe)という紅茶があるとずーっと思っていた。よく耳にした紅茶の名前はダージリン、アールグレイ、オレンジペコ。ダージリンは紅茶の種類だけど、アールグレイはベルガモットで香りをつけた紅茶でダージリンが用いられることもある。そしてオレンジペコは紅茶の種類でも、品質やフレーバーでもなく、茶葉の形状を示す等級のことだった。オレンジペコは新芽から数えて2番目の葉っぱのことなので高品質の紅茶はだいたいオレンジペコであることが多いという。お茶の分類を調べていて一度もオレンジペコの名前が出てこないので気になって調べてみて初めて知った。なんとなく響きが気に入って好きな紅茶を聞かれるとオレンジペコと答えていた頃があった。なんだか恥ずかしい。