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執筆者の写真Yukihiro Nakamura

カスカラ

更新日:2020年2月15日


 カスカラを手に入れることができたので試してみる。カスカラはコーヒーチェリーの果肉と果皮を乾燥させたもので、フルーツティーとして産地でも僅かに飲まれているが、まだまだ馴染みのある飲み物ではない。しかしその味わいは、ハイビスカスやローズヒップのような華やかな香りにクランベリーのような甘酸っぱさがあり蜂蜜を加えればさらに味わい深く、ポリフェノールが豊富でカフェイン量は少ない。


カスカラについて

  1. 国名:ボリビア多民族国

  2. 地域:ラパス県ユンガス地方カラナヴィ郡カラマ

  3. 農園:コパカバーナ農園 セイラン

  4. 精製:ドライコーヒーチェリー

  5. 品種:ティピカ、カツーラ

  6. 乾燥:100%天日乾燥

  7. 標高:1350-1550m

  8. 栽培:日陰栽培

  9. 年間降水量:2000ミリ

  10. 認証:バイオ・ラティーナ有機認証

 今回のカスカラはボリビア産である。ボリビアはかつて「黄金の玉座に座る乞食」と形容され、豊かな天然資源を持つにもかかわらず実際には貧しい状態が続いており、現在もラテンアメリカ貧国の一つらしい。バイオ・ラティーナとはペルーを中心とした中南米11カ国(ペルー、メキシコ、グァテマラ、エル サルバドル、ホンジュラス、ニカラグア、パナマ、コロンビア、エクアドル、ボリビア、ベネズエラ)に拠点を構えたUSDA(アメリカ農務省)公認の認証団体。バイオ・ラティーナ有機認証はバイオ・ラティーナとUSDAのオーガニック・プログラムの基準を満たした業者に交付される。ただ日本では有機JAS認証以外は認証されていないため、オーガニックと呼ぶことはできないらしい。(Wikipedia参考) 

 コパカバーナ農園のコーヒーチェリーティー。中米では「カスカラ」と呼ばれているが、ボリビアでは「サルタナ」と呼ばれてシナモンを混ぜて飲んだりしている。イエメンに昔からある「ギシル」も同じようなものだが、イエメンのものはもっとカラカラに乾燥していて、そのままよりも香辛料と砂糖を加え、煮出して飲まれている。 この「サルタナ」は、お湯に入れて5分くらい蒸らすと、ローズヒップティーのような味のお茶になる。もちろんそのままでもいいし、ハチミツを加えて飲んでもいい。

淹れ方

  1. ティーポットや、アメリカンプレスを用いる

  2. カスカラ8~10g

  3. 熱湯250cc

  4. 約3分ほどおいてから飲む。

  5. 1煎目は少し湯冷ましした約80℃

  6. 2煎目は少しカスカラを足して約90℃の熱湯で抽出すると良い。

  7. 冷やして飲んでも美味しいらしい。

 

結果


CA:カスカラ/サルタナ コーヒーチェリーティー/ドライチェリー カスカラティー

  1. ティーポットで頂く

  2. カスカラ10gにお湯200ccを入れ3分待つ

  3. 一口飲むと甘酸っぱい

  4. 喉越し爽やかで確かにローズヒップティーに似た味わい

  5. 酸味が際立ち苦味はほとんど感じない

  6. 蜂蜜を混ぜると柔らかくなり飲みやすい

  7. シナモンパウダーを加えるとよく合い旨味が増す

 3分では薄いかもしれない。5分ほど経つと色合いも良くなり味もしっかりする。7分以上立つとかなり濃くなるがさほどえぐみは感じない。飲み頃は5分あたりだろうか。

 珈琲の香りは全くない。見た目は紅茶のよう。そのまま飲んでも美味しいが、蜂蜜やシナモンがよく合い、飲み心地が良くなる。母も気に入ったようで、また飲みたいという。あまり期待していなかったので、なんだか嬉しい。しばらく楽しめそうだ。

 

追記


 カスカラを生産している農園の名前がコパカバーナとあるので、バリー・マニロウのコパカバーナを思い浮かべ早速聴きながら思い出に浸る。ところがよくよく調べるとバリー・マニロウの歌うコパカバーナはブラジル・リオデジャネイロの南部にある海岸を歌っており、カスカラを生産しているコカパバーナ農園はボリビアの内陸部で海岸などないのであった。さて、このカスカラ、通常は捨ててしまう果肉と果皮だから、安かろうと思いきや、そうでもない。むしろ捨ててしまうものを飲めるようにするのは手間がかかる事かもしれない。


面白そうな本を見つけた。

  1. 珈琲時間 2019Autumn

  2. コーヒーマニア

  3. 東京コーヒーロースターズ

  4. DIYでコーヒーを楽しむ本

  5. 珈琲のおさけ

 珈琲についてこんなに書くことがあるのかと驚く。いろいろ珈琲を楽しめる良い時代のようだ。東京や京都など各地には良さげなところがいっぱいある。滞在して歩いてみたい。



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