2023/12/1
「御喰い始め」それは生後100日経った日に初めて食べ物を摂る儀式である。父が子供の時に使った器を祖父が私のために塗り直してくれた。
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食事の真似をさせる儀式で実際に食べはしないし、何を食べたか覚えていないが、母はご馳走を用意してくれた。
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母によると、小さい頃から好き嫌いはなく、なんでもよく食べたらしい。
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1歳の誕生祝い
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母は大きくなる様にと牛乳をたくさん飲ませてくれた。その意志を継ぎ牛乳の苦手な子から何本ももらって飲んだ子供時代。噛む様に飲みなさい言うが、どうしてもぐいっと煽って飲み干してしまう。
1974/9/8の日記にこんなことが書いてある
僕の好きな物「お袋の作った野菜と肉のごってり入ったごっちゃ煮・前の晩のおかずの天ぷらを残しておいて、次の日の味噌汁につつこんでふやけたのを熱いご飯の上に乗せて食うこと・出涸らしのお茶・ひやむぎをつゆで食べた残りを白味噌と酢で和えたたれで食うこと・お袋の手垢をこね回して作ってくれた握り飯・・・」
2020/2/15の手記にも面白いことが書かれていた
初めての味の記憶として「不二家ネクター」「コカコーラ」「生ぬるいトマトの缶ジュース」「生たらこ」がうまかったこと。覚えていても良さそうなのに覚えていない味として「珈琲」「酒」「タバコ」をあげ、美味しいとは思わなかったのに、なぜ好むようになったのか考察している。
大学生になるまで毎日母の作ってくれた食事を食べて大きくなった。今はそんな私が食事を母のために作っている。
朝食
ご飯と味噌汁と香の物
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昼食
パン・そうめん・ラーメン・焼きそば
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夕食
湯豆腐・蟹のあんかけ丼・那須料理・牛丼・餃子・カレー
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お祝い
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年越しそば
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お正月
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3食の食事を規則正しく毎日採っている。母と暮らしているおかげだ。嫌いな食べ物がないのも母のおかげだ。山での生活と長い一人暮らしのおかげで自炊も身についた。作ることも食べることも大好きだ。
母のために柔らかい料理を心がけている。自ずと長く煮込むことが多く、食事の準備に2時間ほどかけた生活が日常となった。手間をかけることは苦にならない、それよりも気持ちよく食事ができることが嬉しい。母が使っていた食器や友人の陶芸家の食器を使って食卓を豊かな気持ちで彩る。お弁当も食器に移し替えて食べることが多い。
母と暮らす様になって果物をよく摂る様になった。毎日何かしらの果物を食べる。バナナ・キウイ・いちご・ブドウ・リンゴ・梨・ラフランス・パイナップル・柿・みかん・グレープフルーツ。母が食べやすい様に試行錯誤した結果ジュースにする様になった。炭酸を合わせるとこれがまたとてもおいしくてやめられない。
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