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執筆者の写真Yukihiro Nakamura

ブレンド その2

更新日:2020年2月15日


 ブレンダーの思いを知ったことで、ブレンドに可能性を感じ始めている。うまくいくかどうかはわからないけれど、オリジナルブレンドを創ってみたい。

 基本的なことを調べ、実験方法と実験に用意する豆の選定に取り掛かる。

 

第2段階:ブレンドの基本を調べる


ブレンドの目的

 すでに承知していたはずのことだったが、ブレンダーの思いを聞くと、「新しい風味、好みにあった珈琲を創造すること」に現実味が感じられる。


ブレンドの方法

 この他の方法もあるかも知れないが、今のところ見つかったブレンド方法はこの4通り。一緒に焙煎するべきか別々に焙煎すべきかお店で聞くと、「ウチは焙煎してからブレンドしてるよ」と教えてくれた。豆の種類に応じた焙煎をするならアフターミックスになるのは当然だった。浅煎りと深煎りをブレンドするならアフターミックス以外はない。3番4番は考えていなかったから驚いた。好みの割合を探す時に、抽出液をブレンドするというのはいい方法かも知れない。


ブレンドの考え方

 1番は手堅い感じだ。2番はうまくハマればラッキーだが、下手をすると素材を台無しにしてしまう、イチカバチカという感じだ。このチャレンジャーな取り組みが新しい香味を生み出すのかもしれない。今回試したいのは3番、個性的な風味でアクセントをつけた珈琲をイメージしている。


ブレンド例

 ブレンドする珈琲豆の数は多すぎてもバランスが崩れてしまうため、3種類、多くて5種類程度で構成するのが一般的だという。1番〜4番が代表的な配合らしい。闇雲にブレンドしても要領を得ないだろうから、1番〜4番のサンプルを試すことで実感を掴み。最終的に5番を創りたい。現時点で5番の配合比率はわからない。また味を整えるためにブラジルやロブスタ などを加えることになるかも知れない。


黄金比率

 先人が見つけ出した、安定的な味で、美味しいとされる比率がある。「甘さと清涼感」を目指したブレンドで1番2番の配合を試そうと思う。


補足


 紅茶のように珈琲以外の香りをつけたり、珈琲豆だけをミックするのではなく、その他の素材をミックスしたブレンドもあるはずだ。でもこれはブレンドとは言わず、創作珈琲とかシグネチャー珈琲というようだ。このオリジナルビバレッジを指すジャンルは、正式にはシグネチャービバレッジと呼ばれ、珈琲業界ではバリスタチャンピオンなど世界的な大会で出題されるテーマとなっている。いつかチャレンジしてみようと思う。今回は味を主体に考えているけれど、香りを主体にしたブレンドも試してみたい。

 

第3段階:ブレンドの実験方法を決める


ブレンドの設計と実験と修正手順の検討

  1. どんな香味の珈琲を創造したいのか、目指す着地点を決める。

  2. 着地点に合う珈琲豆の品種を決める。

  3. 品種から引き出したい香味を得るのに適した焙煎方法を決める。

  4. ブレンドの比率パターンを何通りか創る。

  5. 実際にブレンドした珈琲を作り味を確かめる。

  6. 修正をして味を確かめる。

  7. 5、6を繰り返して着地点を探す。


着地点の検討


 予想通りの結果にどれぐらい持って行けるか確認するために、着地点としてブレンド4例を試す。最終着地点としては、「甘さを残しながらも清涼感のある味わい」をめざし、コロンビアで甘さを出し、エチオピアの華やかな香りとゲイシャで爽やかさを構築してみたい。


焙煎方法の検討


 豆と求める香味に応じて焙煎度合いを変えるべきだが、収集がつかなくなりそうな気もする。中煎りをベースとし、ロブスタは深煎り、ゲイシャは浅煎りとしたいが手動焙煎するか悩むところである。


ブレンド比率の検討

 1番〜4番はこの配合で試し求める結果が得られるかを確認する。5番はとりあえず2通りの配合を計画したが、結果に応じて変えることもあるだろう。


 今回の実験は上記5種6通りの組み合わせを試す。

 

第4段階:ブレンドする豆を選定する


お店のブレンド例

 お店がブレンドに使用している豆の種類をいくつか知ることができた。ブレンド比率はわからないが、豆のトレンドが窺える。コロンビア、ブラジル、エチオピア、ガテマラ、ニカラグア、ケニア、ロブスタなど、ブレンドに持ちいる豆には傾向がある。


豆の選定

 ブレンド候補の珈琲豆を列挙し一般的な特徴と、自身が感じた特徴を併記した。一般的に言われている味と自分の感じた味が食い違っているところがある。味の評価は難しい。ブレンドで取り出したい特徴は概ね一致していると思うのだが。とりあえず今回の実験ではこの8種類の豆を準備する。

 

追記


気になる単語を調べる。

  • ピーツ・コーヒー&ティー:小規模で自ら焙煎を行うコーヒーショップが登場し始めた草分け時代、1966年バークレーに誕生した伝説の店。セカンドウェーブの先駆けとなった。2002年に日本進出したが程なく撤退している。

  • フグレン:自分たちで焙煎せず街のロースターから豆を仕入れヴィンテージ家具と共に提供するスタイルのノルウェー・オスロに誕生した店。2012年に日本進出。

  • フォースウェーブ:自宅焙煎が一般的になり、拘りの豆を自宅焙煎し、より個々の嗜好に合うスペシャリティコーヒーを自分で探求し、コーヒーへの知識や理解を深めていく波になるのではないだろうかと、2019年まことしやかに囁かれていたが・・・

  • ノーウェーブ:サードウェーブの浅煎りの衝撃から、揺り戻しのように深煎りや、単一農園のシングルオリジン至上主義から脱却して、ブレンドで味を構築するなど、なんとかウェーブと呼び様のない珈琲のこれからの総称。一時的なものか・・・

  • 珈琲豆のキュレーション:キュレーションとは情報を選んで集めて整理すること。 あるいは収集した情報を特定のテーマに沿って編集し、そこに新たな意味や価値を付与する作業を意味する。そこで登場したのが、焙煎家をキュレーションし、フレッシュなコーヒー豆をメンバーの自宅やオフィスに届ける珈琲キュレーターである。




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