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執筆者の写真Yukihiro Nakamura

サイフォン

更新日:2020年2月15日


 今日は母の日。実演しながらの珈琲とお花をプレゼント。目の前でアルコールランプがゆらゆらと静かに灯。お湯が左右を移動してコーヒーが抽出される様はおもしろい。中世のヨーロッパにいるような心地がした。


サイフォンについて

 サイフォン珈琲抽出機は3種類あるようだ。

  1. ガラス風船型

  2. ナピアー式

  3. 天秤式(ウイーン式、ガペット、オデット)

 若い頃、喫茶店はサイフォンかネルドリップを使っていた。サイフォンはガラス風船型と呼ばれる形式で、視覚効果もよく安定した味が出せる。沸騰させた蒸気でフラスコ内の気圧を上げお湯を上に移動させる、そこで撹拌することで珈琲とお湯が混ざって抽出が行われる。火を消すとフラスコ内が冷え気圧が下がるため、上がっていたお湯がフラスコに戻る。この時珈琲の粉はネルフィルターで濾過される。火を消すタイミングで抽出時間をコントロールする。


 ナピアー式は1840年造船技術者ジェイムズ・ロバート・ネイピアが考案したもので、珈琲サイフォンの起源とする説がある。天秤式は1844年ルイス・ガペットが考案したもので、ガペット式とかウイーン式サイフォンと呼ばれる。日本ではオデットという名前で呼ばれることもあるようだが、今まで知らなかった。外見は両者とも似ている。天秤式は左右のパーツが天秤でバランスを取った構造となっている点が異なる。湯が完全に抽出層に移動すると天秤が傾いてランプの火が消され、温度が下がって抽出済みのコーヒーがネルフィルターで濾過される。一旦火をつけると抽出完了まで自動で抽出することができる。今回はこの天秤式を試した。


 

使用した機材

  1. サイフォン(DGCoffee Belgian Belgium Luxury Royal Family Balance Syphon Coffee Maker Classic Double Column Top Grade, Classic and Elegant Design)

  2. 電動ミル:KalitaネクストG


使用した豆

  1. トラジャママサ 中煎り(焙煎20日目)中挽き30g


 

サイフォンの淹れ方


準備

  1. 分解して水洗いする

  2. サイフォンパイプの先端にネルを取り付ける。

  3. 金属臭を取るため水だけを入れたテスト炊きを1回行う(最初のみ)

  4. アルコールランプの火力による抽出時間を確認(約6〜7分)


コーヒーを淹れる

  1. サイフォンパイプの先端を水リテーナーにぴったりセットする

  2. 水リテーナーにお湯400ccを入れ栓を閉める

  3. トラジャママサ 中煎り中挽き約30gをグラスに入れる

  4. バランスシャフトを押し上げアルコールランプの蓋を水リテーナーに引っ掛け火を付ける

  5. お湯がグラスに移ったら撹拌して珈琲を抽出する

  6. しばらくするとグラスから水リテーナーに珈琲抽出液が吸い込まれ戻る

  7. 抽出が終わったら水リテーナーの栓を緩め蛇口から珈琲を注ぐ

テスト炊きの映像。珈琲豆は入れていない。


後始末

  1. ネルをサイフォンパイプから外し、豆を洗い流す。

  2. 数回注いだらしっかり絞り、水を張った蓋つきのビンに入れて冷蔵庫に保存する。

  3. 適時水を替える。


結果

  1. 癖がなくとても飲みやすい。(ちょっと薄めだった)

  2. 珈琲オイルも味わえる。

  3. 香りもよい。

  4. 見ていてワクワクする。

  5. ドリップより熱い。

  6. グラスと水リテーナーに珈琲が残り全部飲めないのが残念。

  7. 栓、蛇口は熱いため火傷に注意。

  8. 後片付けがめんどくさい。

 

追記


 サイフォンは煮沸法なのか浸漬法なのか人によって分類が分かれる。実際に味わってみると、煮沸法のような入れすぎ感はないから、やっぱり浸漬法に分類すべきかな。


 かつて下宿でサイフォンを使っていた。使い終わったらネルを洗って水につけるよう教えてもらったけれど、めんどくさくて実行していなかった。そのせいもあって、使わなくなってしまったのだった。


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