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執筆者の写真Yukihiro Nakamura

EDIT COFFEE その3

更新日:2021年11月10日

2021/10/12


EDIT COFFEE」今回はET7〜ET9。


 

ET7:目できく耳がある

第六感をひらく味

 なめらかな舌触りと深みから、やがて甘い柑橘と林檎のフレーバーが多彩に踊り出す。想像力から創造力へと羽ばたく、美意識あふれる味。


コーヒー豆(生豆生産国)

エル サルバドル コロンビア ペルー


珈琲と一冊

「音楽の肖像」

ET701

2021年7月14日


 音楽は世界を丸ごと包み込む。バッハ、モーツァルト、ベートヴェンからストラヴィンスキー、エリック・サティまで、堀内誠一が遺した色彩豊かな28人の作曲家の肖像と軽快なエッセイに、谷川俊太郎が32篇の詩を捧げた一冊。1987年、54歳の若さで他界した堀内誠一と2020年、89歳になる谷川俊太郎が、時を超えて協奏します。絵とエッセイと詩と。音楽の喜びにあふれます。


堀内誠一/著 谷川俊太郎/著

小学館 2020年刊


ET7:イメージがいっぱい

 世界はイメージにあふれている。詩歌にファンタジー、絵画・建築・写真・ミュージック。SFやホラー、超秘術まで。ビジュアル満載のクリエイティビティに飛んだ摩訶不思議なる本が集結します。


 一杯のコーヒーから 夢の花咲くこともある

ー藤浦洗「一杯のコーヒーから」

 

ET8:日々の口福

お帰りなさいの味

 瑞々しく爽やかな飲み口は、ゆっくりと時間をかけて 紅茶のようなやさしい口当たりと濃厚な甘みへ。日々の暮らしに寄り添う、飽きのこない味。


コーヒー豆(生豆生産国)

パナマ グアテマラ エル サルバドル


珈琲と一冊

「ぼく自身のノオト」

ET801

2021年7月14日


 1970年、アメリカの小さな出版社から刊行されて以降、全世界で500万部に達するベストセラーになった本書。日本では1979年に初版が刊行され、今、40年の時を経て復刊されました。ヒュー・プレイサーという無名の青年の思索と悩める魂の個人的な記録は、今なお色あせることなく、青春時代の孤独を支える言葉として輝き続けます。生き方を探し求める人に贈る永遠の名作。


ヒュー・プレイサー/著 きたやまおさむ/翻訳

創元社 2021年刊


ET8:仕事も暮しも

 何に興味を持ち、何を探して、何を目指すのか。生きることは、無限に広がる分かれ道を自分の手足で掴みとる長い旅。書物の山から「自分の好き」をみつけて、進路や将来の夢へと羽ばたきます。


 家で飲むコーヒーが一番おいしい、なんてものすごく幸せなことだ。

ー湊かなえ「コーヒー革命」

 

ET9:型破りで奇想天外

バサラな味

 完熟果実を丸ごと齧ったようなジューシーな酸と、スパイスやハーブの香りがアクセントに。強烈な個性に満ちた、玄人好みの究極の味。


コーヒー豆(生豆生産国)

コスタリカ コロンビア


珈琲と一冊

「TIMELESS 石岡瑛子とその時代」

ET901

2021年7月14日


 いくつもの時代を駆け抜けた伝説のデザイナー・石岡瑛子。前田美波里をスターにした資生堂のポスター、センセーションを巻き起こしたパルコのキャンペーンなど、その功績を知る人は多いはず。拠点を日本からニューヨークへ移して以降、映画や演劇など活動の幅は広がり、アカデミー賞やグラミー賞を受賞するまでに。コッポラやジョブズらをも魅了した、情熱に満ちた仕事と人生に迫ります。


河尻亨一/著

朝日新聞出版 2020年刊


ET9:個性で勝負する

 世界の格別な「個性」の持ち主たちが縦横無尽にノミネート。勝負に生きた名人ぞろいの「勝負師列伝」に、黒服の達人が集結した「黒が好き」、酔っ払いだらけの「酒と文人」など、ヒップな本棚が現れます。


 コーヒーなくして何の人生ぞやである。

ー滝沢敬一「カッフェー・オーレー・オーリ」

 

総括


珈琲について

 ET1〜9までのブレンド内容を整理すると。ブレンドとはこういうふうにするんだよと教えてくれている気がする。

 まず顕著なのは9種類中7種にコロンビアがベースに使われていることだろう。コロンビアはそのままでもおいしいけれど、癖のない甘味がブレンドに適しているのだろう。グアテマラ・パナマ・エルサルバドル・コスタリカ・ペルーと中南米が多く使われ、アフリカ産はタンザニアのみ。あまり喫茶店では見ないがミカフェートで一押しのタイ産が使われているあたり川島さんらしい。ブラジルが使われていないのも何となくわかる気がする。特徴的な味を出そうとする中、ゲイシャやロブスタを使っていないあたりも面白い。


 テーマと味の関係性については人それぞれだろう。実際に単独で味わうと、違いがわかるようなわからないような微妙さでうっかりすると気が付かない。それより、蘊蓄を読みながら、パッケージを開いたときの香りを楽しみ、ゆっくりお湯を注ぎコーヒーを淹れる時間を味わい、淹れたてのコーヒーを飲みながら書籍の断片を味わう。時に知人や家族と語り合う、そうしたゆっくりと流れる時間を楽しむのに洒落たスパイスを効かせてくれる。



書籍について

 パッケージを並べて眺めてみる。ついつい深入りしたくなってしまう興味深いカテゴリーばかり。タイトルや、添え書きを読むだけで、どんどん惹きつけられてゆく。

「角川武蔵野ミュージアム」ってとっても気になる。いつかゆっくり探訪したい。

 

追伸


EDIT COFFEE」のアイスコーヒーもあるが今回は試していない。




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