2024/7/10
蕎麦、パン、ラーメン、ゼリー作りに色々な粉を使った。粉といっても色々あるだろう、どんな種類があって、どんな時に使うのだろう。強力粉、薄力粉って言う名前はどこからきたんだろう。そんな疑問から粉物食材を調べた。
ChatGPT調べ画像はStable Diffusion
澱粉類と粉類の分類と特徴
澱粉類とその特徴
コーンスターチ
原料:トウモロコシ
特徴:白色の粉末で、加熱すると透明になり、粘りが出る。とろみ付けや安定剤として使用。
用途:ソースやスープのとろみ付け、デザートのクリーム、ベーキングパウダーの材料
タピオカ澱粉
原料:キャッサバ
特徴:加熱すると透明になり、弾力性のある粘りが出る。グルテンフリー。
用途:タピオカパール、グルテンフリーのベーキング、とろみ付け
ポテトスターチ
原料:じゃがいも
特徴:加熱すると透明で粘りのあるゲル状になる。冷凍・解凍後も安定したとろみを保つ。
用途:スープ、ソースのとろみ付け、揚げ物の衣
アロータピオカ澱粉(アロールート)
原料:アロールート(マランタ科の植物)
特徴:透明で粘りのあるゲル状になるが、冷凍には向かない。消化が良い。
用途:とろみ付け、ゼリー、お菓子
小麦澱粉
原料:小麦
特徴:小麦からグルテンを取り除いた澱粉。やや粘りが少ない。
用途:とろみ付け、和菓子、グルテンフリー製品
片栗粉
原料:現在は主にじゃがいも(元々はカタクリの根から取られていた)
特徴:加熱すると透明で粘りのあるゲル状になる。和食でよく使用される。
用途:とろみ付け、揚げ物の衣、和菓子の材料
片栗粉は、現在では主にじゃがいもから取られる澱粉であり、他の澱粉類と同様に料理や製菓において重要な役割を果たします。特に和食において、片栗粉はとろみ付けや揚げ物の衣として広く使用されています。
小麦粉の種類と特徴
強力粉
タンパク質含量:11.5~13.5%
用途:パン、ピザ生地、麺類
薄力粉
タンパク質含量:6.5~8.5%
用途:ケーキ、クッキー、天ぷらの衣
中力粉
タンパク質含量:8.5~11.5%
用途:うどん、中華麺、お好み焼き
デュラムセモリナ粉
タンパク質含量:12~14%
用途:パスタ、クスクス
全粒粉
タンパク質含量:種類によるが一般的に高め
用途:パン、クッキー、クラッカー
その他の「何とか粉」
ライ麦粉
用途:ライ麦パン、クラッカー、ビスケット
米粉
用途:米粉パン、餅、和菓子
大豆粉
用途:パンケーキ、スムージー、ベーカリー製品の補助材料
そば粉
用途:そば、ガレット、クレープ
アーモンド粉(アーモンドフラワー)
用途:マカロン、グルテンフリーのベーカリー製品
コーンミール(トウモロコシ粉)
用途:コーンブレッド、タコス、トルティーヤ
グルテン
定義
グルテンは、小麦、大麦、ライ麦などの穀物に含まれる一群のタンパク質の総称です。特に、小麦に含まれるグリアジンとグルテニンが結合してグルテンを形成します。
特性と役割
粘弾性:グルテンは水と混ぜてこねると粘弾性を持つネットワークを形成し、この特性がパンやパスタなどの製品の構造を支えます。
膨張:パン生地を発酵させる際に、グルテンのネットワークが炭酸ガスを捕捉し、膨らみます。
食感:グルテンは食感に影響を与え、もちもちとした歯ごたえを生み出します。
健康と食事
セリアック病:一部の人々は、グルテンに対して自己免疫反応を示すセリアック病を持ち、グルテンの摂取を避ける必要があります。
グルテン不耐症:セリアック病ではないが、グルテンを摂取すると消化不良や腹痛を起こす人もいます。
グルテンとタンパク質は、食品と栄養の両面で重要な役割を果たします。グルテンは特定の穀物の加工性と食感に影響を与えるタンパク質の一種であり、タンパク質全般は体の構造と機能を支える基本的な栄養素です。健康維持のためには、バランスの取れたタンパク質の摂取が重要であり、グルテンに対する特定の健康問題を持つ人々はその摂取に注意が必要です。
ベーキングパウダーの成分と用途
ベーキングパウダーは、焼き菓子やパンの生地を膨らませるために使用される化学的な膨張剤です。ベーキングパウダーは、以下の成分で構成されています。
成分
炭酸水素ナトリウム(重曹):化学反応で二酸化炭素ガスを発生させ、生地を膨らませる。
酸性塩(酸性物質):焼成時に重曹と反応してガスを発生させる。酒石酸、水酸化アルミニウム酸、リン酸カルシウム、硫酸アルミニウムナトリウムなどが含まれる。
澱粉:酸と重曹の反応を制御し、保存中に吸湿を防ぐ。一般的にはコーンスターチが使用される。
用途
ケーキ、パンケーキ、クッキー、スコーンなどの軽くふわふわした食感を出すために使用。
ベーキングパウダーの特徴
化学反応:ベーキングパウダーは、水分と熱によって化学反応を起こし、二酸化炭素ガスを発生させる。このガスが生地を膨らませ、軽くふわふわした食感を作り出す。
即効性:ベーキングパウダーには、反応が即効性のもの(一段発酵)と、焼成時に反応する遅効性のもの(二段発酵)がある。多くの商業用ベーキングパウダーは、これらを組み合わせたもの(二段発酵タイプ)が使用されている。
ベーキングパウダーは、焼き菓子やパンを膨らませるために不可欠な化学膨張剤です。酸性塩、重曹、澱粉の組み合わせにより、生地を膨らませ、軽くふんわりとした食感を作り出します。ベーキングパウダーの使用により、手軽にさまざまな焼き菓子を楽しむことができます。
ベーキングパウダーとイーストの違い
働き方
ベーキングパウダー:水分と熱によって化学反応を起こし、即効性がある。
イースト:酵母が糖分を分解して二酸化炭素ガスを発生させ、発酵に時間がかかる。
用途
ベーキングパウダー:クイックブレッド、ケーキ、クッキー、パンケーキ、スコーン
イースト:パン、ピザ生地、シナモンロールなどの発酵生地
風味と食感
ベーキングパウダー:軽くふんわりとした食感。
イースト:発酵による独特の風味としっとりとした食感。
ベーキングパウダーとイーストの関係性
代替使用:ベーキングパウダーとイーストは基本的には互いに代替できません。これは、それぞれが異なる膨張機構と風味特性を持っているためです。例えば、パンには通常イーストが使用されますが、クイックブレッドやケーキにはベーキングパウダーが使用されます。
併用例:一部のレシピでは、両方を併用することがあります。例えば、イーストパンケーキや特定の種類のドーナツでは、両方の膨張剤を使用して特定の食感や風味を得ることがあります。
ベーキングパウダーとイーストは、どちらも生地を膨らませるための膨張剤ですが、化学的反応を利用するベーキングパウダーと生物的発酵を利用するイーストは、働き方や用途、風味や食感において大きく異なります。それぞれの特徴を理解し、適切な用途で使用することが重要です。
ゼラチンの特徴と用途
ゼラチンは膨張剤や澱粉類とは異なり、主にゲル化剤として分類されます。以下にゼラチンの特徴と用途を説明します。
特徴
動物由来(豚や牛の骨や皮、結合組織)
透明なゲル、無色・無味、タンパク質源(コラーゲンが豊富)
用途
デザート(ゼリー、ムース、ババロア)
料理(アスピック、テリーヌ)
その他(ヨーグルト、アイスクリーム、製菓)
ゼラチンと他のゲル化剤の比較
寒天:寒天は海藻から作られる植物性のゲル化剤です。ゼラチンと比べて高温で溶け、常温でも固まりやすい。
ペクチン:果物から抽出される植物性のゲル化剤で、ジャムやゼリーの固化に使用されます。
アガー(カラギーナン):紅藻から抽出されるゲル化剤で、ゼラチンよりも低温で固まり、室温でも溶けにくい。
ゼラチンは、動物由来のタンパク質であり、主にゲル化剤として使用されます。デザートや料理のゲル化、テクスチャーの改良などに広く利用され、その無色・無味の特性から多用途に適しています。他のゲル化剤と比較して、特有の物理特性や用途があるため、目的に応じて選択することが重要です。
追記
薄力粉とか強力粉とか訳もわからず言っていたのであったが、タンパク質含量の違いであった。デュラムセモリナ粉は強力粉よりタンパク質含量が多い、いずれも小麦粉なのであった。
ふくらし粉とかベーキングパウダーの主成分は重曹であった。冠水の主成分も重曹である。汚れ落としに効果があるのも重曹である。重曹という名前はなんだか危険なものの響きを感じていたが、環境にやさしく人体にも比較的安全な化学物質なのであった。
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