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執筆者の写真Yukihiro Nakamura

代用珈琲

更新日:2020年2月15日


 代用珈琲を試す。


代用珈琲とは


 戦争や、経済制裁などで珈琲豆が手に入らなくなった時代、人々は似たものを探し、珈琲豆以外の原料を使って珈琲風味の飲み物を作り出した。これらを代用珈琲という。味や見かけを似せた飲み物だと言うが、見かけはともかく味はどうだろう、タンポポ珈琲を飲んだことがあるが、珈琲の味はしなかった。どんなものでも焙煎して砕いて抽出したら代用珈琲となる可能性がある。調べてみると様々な代用珈琲が見つかる。


  1. タンポポ珈琲:たんぽぽ珈琲は日本でも戦時中に飲まれていたことで知られており、たんぽぽの根っこの部分を焙煎して挽いたものをお湯で抽出するというもの。

  2. 大豆珈琲:大豆を焙煎して珈琲にしたもの。ダイエット効果や女性ホルモンを整える作用があるために、若い女性や妊婦から人気があるらしい。

  3. チコリ珈琲:チコリとはヨーロッパ原産のキク科の植物で、フランスは今でもチコリ珈琲が広く飲まれている。

  4. どんぐり珈琲:どんぐり珈琲はアクが強く人気はない。それでもどんぐり珈琲は戦時中のドイツで珈琲の代わりとして飲まれていた。

  5. とうもろこし珈琲:香ばしく煎ったとうもろこしを粉末にしたノンカフェインの珈琲。ほんのりとコーンの香りがこおばしく、麦茶のようなクセのない味。

  6. 大麦珈琲:煎った大麦を粉末にした珈琲 。

  7. そば 珈琲:蕎麦の実を炒って粉末にした珈琲 。

  8. ゴボウ珈琲:ゴボウを煎って粉末にした珈琲 。

  9. じゃがいも珈琲:じゃがいもの皮を煎ったものを粉末にした珈琲 。

  10. コシヒカリ玄米珈琲:コシヒカリの玄米をじっくりと焙煎して、粉末にした珈琲。こおばしい香りと味で、あと味サッパリの珈琲感覚の飲み物。

  11. 黒大豆珈琲:香ばしく煎った黒大豆を粉末にしたもの。黒大豆茶とちがって、まるごと黒大豆の成分を飲むことがでる。

  12. 南瓜の種珈琲:南瓜の種を炒って粉末にした珈琲 。


 どれも美味しそうだ。麦や蕎麦やゴボウは麦茶、蕎麦茶、ゴボウ茶を連想するが、違うのだろうか。じゃがいも珈琲は皮を煎って作るあたりが面白い。いろいろな野菜の皮で作れると言うことになる。珈琲豆も珈琲チェリーの種なのだから、南瓜の種は理にかなっているかもしれない。柿やリンゴの種とか、いろいろできるに違いない。

 

実験


 市販品の代用珈琲ではなく、自宅にあるもので作ってみようと思う。今回は南瓜があったので南瓜の種珈琲を作る。


作り方

  1. 南瓜の種をくり抜いて水で洗う。

  2. 一晩乾燥させる。

  3. フライパンで乾煎する。

  4. 割れて種が弾けるまで中火で蓋をしておく。

  5. 20分ぐらい煎り、焦げ茶色になったら取り出す。

  6. 殻を割り、中身を取り出す。

  7. 中身を挽きドリップする。

 作り方はクックパッドを参考にした。インターネットというのは本当に便利だ。どんなレシピも教えてくれる。

 

作ってみた

  1. 南瓜の種をスプーンで穿り出す。

  2. 水洗いしながらワタを取る。

  3. 3晩乾燥させた。

  4. フライパンで煎ると、とても香ばしい香りがする。

  5. 蓋をしたフライパンの中で、ポンポンタネが跳ねて、黒くなって行く。

  6. 20分ほど煎ったところで取り出し薄皮を取り除く。

  7. 種を割って中身をほじくるがあまりうまく行かない。

  8. 仕方なく種の殻がついたままミルで挽く。

  9. とても芳ばしい香りがして、珈琲の粉のようになった。

 

淹れてみた

  1. ドリップすると、麦茶のような芳ばしさ。あまり濃い色はでない。

  2. 一口目、なんだか甘い。

  3. 喉越し、優しい、麦茶に南瓜を混ぜたような。

  4. 後味、すっきりと優しい。

  5. カフェインでも入っているのではないか、そんな感じが少しする。

  • ドリップで蒸らしを行うが、膨らむことはなかった。

  • 粉になった段階では見た目は珈琲のようだ。

  • お湯を注ぐと、珈琲感はあっさり消えて、別の飲み物を淹れていると感じる。

  • タンポポ珈琲を飲んだ時は、珈琲という名前に引きずられて、珈琲の味を求めていたから、なんだこれは、と言う感想になったが。

  • 南瓜の種の珈琲は、自分で作ったこともあり、珈琲のテイストを求める気持ちはさらさらないから、結構美味しいではないか。そんな風に思う。

  • 煎りたて挽きたてだから美味しいのかもしれない。

  • とにかく不思議な気分で、面白い経験をした。

シナモンロールと一緒に食べた。幸せな気分になった。

 

追記


 南瓜は北海道産である。果実は煮物にした。とても美味しかった。南瓜も新鮮だった。いつもは捨ててしまう種が、こんな風に飲み物になるのは意外だ。焙煎具合が良かったかどうかはいまいちわからない。珈琲の焙煎は水分を飛ばすことが第一目的だ。南瓜の種は3晩干してカラカラに見えたが、煎って行くと水分が出てきたし、挽く時はカリカリではなく、クニクニと言う感じで、まだ水分が残っていた。もっと水分を飛ばしたほうが良いのかもしれない。とりあえず今回の実験は、それなりに美味しい飲み物になったと言うことでよしとする。代用珈琲になりそうなものを見つけたら、試してみようと思っていたが、まー殊更に試したい感じでもないことがわかった。



閲覧数:47回3件のコメント

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3 comentarios


Yukihiro Nakamura
Yukihiro Nakamura
15 jun 2021

2012/6/16

岐阜で柿の種コーヒー開発される。

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Yukihiro Nakamura
Yukihiro Nakamura
27 feb 2020

タンポポ珈琲は風変里屋で購入していました。別の飲み物ですね。

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origanmeister
origanmeister
27 feb 2020

たんぽぽと大豆は学生時代に仲間と試してみましたが美味しくなかったことを思いだしました。ほうじ茶を飲んたとき、ふと感じるものがありましたが、やはり違うでしょうね。別の飲み物ですよね。

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