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執筆者の写真Yukihiro Nakamura

珈琲時間

更新日:2022年5月3日

2022/3/24


 2011年に創刊された季刊誌である。存在を知ったのはおうちカフェを発動した2019年の夏だった。コーヒーのことをいろいろ知りたい者にとって貴重な情報源となり、親しんで4年、残念なことに今月号で休刊となった。

 最近は隅々まで読んでいなかったから、前の号のあとがきに「紙媒体としての一定の役割を終えた」と書かれていたことに気づかず、最終号を手にして、休刊となったことを知った。休刊ということは、再刊もあるかもしれないが、ひとまず11年の活動を終えピリオドを打ったわけだ。


 

「珈琲時間」はこんな雑誌だった


 コーヒー好き、カフェ好き、コーヒーを飲むひとときが好き。そんな人に向けて、コーヒーにまつわる様々な記事を紹介するライフスタイル誌だった。ブックカフェ、ベーカリーカフェなど季節ごとにテーマをもたせた人気カフェの紹介、器やカフェインテリアを巡る散歩道やコーヒーデザートの作り方、コーヒーと楽しむパンやスイーツ、使ってみたいコーヒー道具の紹介など、扱うテーマは多彩で、豆の産地や海外のコーヒー事情などを紹介する海外取材も行った。幅広いテーマで「コーヒーのある素敵な時間」を提案してくれた。

  • 創刊:2011年

  • 出版社:大誠社

  • 発行間隔:季刊

  • 定価:897円

  • 発売日:[紙版]3,6,9,12月の26日 [デジタル版]1,4,7,10月の26日


手にしたのはこんな号だった

  1. 2019年8月号 特集1:味も見た目もあたらしい クールなコーヒー/特集2:世界にただひとつの場所ができるまで カフェと空間。/特集3:夏休み、船に揺られてコーヒーの旅 小笠原 コーヒー農園探訪

  2. 2019年11月号 特集1:TOKYO東西新コーヒータウン/コラム カフェ巡りのおともにしたい文房具/特集2:コーヒーとの相性はお約束 餡と珈琲。/特集3:今こそ揃えたいバイブルの数々 珈琲を知る本楽しむ本

  3. 2020年2月号 特集1:2020年、いま行くべき純喫茶/特集2:11人の魅せる人たち/特集3:冬の札幌、雪見カフェ

  4. 2020年5月号 特集1:食べに行きたい、珈琲店/特集2:Jose.川島良彰さんの仕事から/特集3:春の野山でコーヒー淹れて/特集4:ホイアン 古都のカフェにて

  5. 2020年8月号 特集1:僕らの好きな珈琲店/特集2:アイスコーヒー最旬アレンジ/特集3:気になるコーヒーアイテム実践編/特集4:キーコーヒー 100年続く会社の秘密

  6. 2020年11月号 特集1:ひみつの庭カフェ、テラスカフェ/特集2:ホームメイドを楽しむレシピ/特集3:来るべき新しいふつうのために

  7. 2021年2月号 特集1:あたらしいカフェ&珈琲店/特集2:みんなのコーヒーアイテム図鑑/特集3:物語のある珈琲店へ

  8. 2021年5月号 特集1:Happyになれる、ラテの店/特集2:お家で創作活動、のススメ/特集3:トーストの友、パンの友

  9. 2021年8月号 特集1:古き良き、新しき良き、アイス珈琲/特集2:懐かしくて、美しい。日本のグラスたち/特集3:気になるあの人に聞いてみたあたらしい「いま」に想うこと

  10. 2021年11月号 特集1:気分が変わる郊外カフェ/特集2:ピクニックカフェの愉しみ/特集3:古道具とDIYとカフェの旅

  11. 2022年2月号 特集1:いま改めて、師匠店。/特集2:心清まる、聖地カフェ。/特集3:飛騨高山 珈琲散歩/特集4:うちカフェ創作活動の時間 -絵心編-

  12. 2022年5月号 最終号:ずっとずっと、コーヒーが好き。/特集1:瀬戸内 陽だまりの街とカフェの旅/特集2:未来に残したい、素敵な珈琲店/特集3:コーヒーのお供にいい名著


 

思い出


 購読を始めた頃は、サードウェーブコーヒーがもてはやされていた頃で、スペシャリティーコーヒーとかシングルオリジンコーヒーといった言葉が飛び交い、毎回何かしらの新しい情報を楽しみにしていた。フォースウェーブが囁かれる頃、突然パンデミックが世界を襲い、何もかもが変わってしまった。そんな中でも本誌は発行を続けたが、だんだん新しい情報は影を潜め、回を追うごとに同じような内容になっていった気がする。もしかすると、本当にもしかするとだが、いろいろと学んだことで、本誌の内容に新鮮味を感じなくなっていたのかもしれない。 

 とはいえ、毎回楽しみにしていたのは事実だ。美しい写真、コーヒーのある空間、新しい道具、知っているお店が載っているだろうか、などと色々な思いでページを捲る楽しさ。愛読した雑誌が休刊するというのに出会すのは、なんともやるせないものである。



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