2023/5/18
堀辰雄とのであいは「風立ちぬ」だった。
私が出会った堀辰雄の作品。
1936年:風立ちぬ
2015/3/4 星五つ
「少年少女20世紀の記録・27 ゼロ戦物語」1968年11月30日第11刷発行を読み返した。
子供時代に買ってもらった本だ。どんな内容かも忘れていたけれど、それは堀越二郎技師の物語で、すなわち宮崎さんの「風立ちぬ」だった。発行年で言えば47年前11歳頃の本である。宮崎さんの描写はいつも美しい。風立ちぬの主人公の誠実さはこの本でも同様に描かれている。成り行きで堀辰雄の「風立ちぬ」を読み始めた。切なくて、美しい、少しも古臭くない。ちょっと驚いた。宮崎さんこれも見事に描いていた。堀辰雄の描いた「風立ちぬ」は「二人の人間がそのあまりにも短い一生を、どれだけお互いに幸福にさせあえるか?」という物語だった。それは独りよがりな男の独白で綴られているけれど、愛とは独りよがりなものだ。こんな物語を読むと、感傷的になって、自分の人生まで美化してしまう。それにしても宮崎さんは、動かしたい絵があると止められないんだろう。酷な出来事を爽やかに描く。テレビで宮崎駿の「風立ちぬ」を見たことがきっかけで、幾つかの本を読み、思うこと多し。宮崎さん最後の作品だと思って意気込んで見たせいか、宮崎映画に求めたものではなかったと言う期待外れだった側面はあるものの、やっぱり宮崎さんはすごい。
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