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人類の敵

Human enemies

「皆さんお聞き下さい、この歓声を、人類の夢であった月への旅が今、実現しようとしているのです。」街は賑わい、人々は、科学の進歩を喜びあった。人類は宇宙への旅を開始したのであった。

 

「ピピッ、こちらアポロ宇宙船、人類にとっては偉大な一歩だ。」月面から第一声が報じられた。その時、一団の未確認飛行物体が地球に向かって飛来していた。いち早くその存在を発見したアポロの乗組員は「大変だ」とわめきたてた。猛スピードで飛んでくる飛行物体は、アポロを破壊し、地球を襲った。

 その飛行物体は、地球を焼き払うには十分な力を有した破壊兵器だった。科学者たちは、飛来する方向を探り当てたが、資料を抱えシェルターに潜り込むのが精一杯だった。地上の人々はそのすさまじい破壊力に力なく倒れた。

 

 生き残った人々は、いいようのない怒りに震えた。「我々が何をしたというのだ、確かに我々はたくさんの過ちを犯した。しかし、こうまでしなくてはいけないのか。人類が宇宙に進出したら、宇宙のためによくないとでも言うのか。警告もなく一方的な破壊を行うなんて、鬼だ!」

 地球は、新しい歴史を刻み始めた。それは今までの地球とは比較にならない素晴らしい世界だった。人々は過ちを繰り返さないよう注意してきたからだ。そして、復興をとげた人類は、破壊兵器が飛来した地点へ、躊躇する事なく破壊兵器を発射した。

 

 破壊兵器は、人類の恨みをのせて、漆黒の宇宙へ飛び出した。そして、かつて人類を滅ぼそうとした破壊兵器の飛来したポイントへ突進した。そのポイントは特異点だった。その向こうには衛星を1つ持ち、青く輝く星が見えた。今アポロと書かれた宇宙船が飛び立つ星へ。

 

終わり 

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