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執筆者の写真Napple

初めての骨伝導

更新日:1月24日

2024/1/22


  母はテレビの音声をワイヤレススピーカーで聴いている。いろいろな機種を試してきたがどれも帯に短し襷に長し。左耳は聞こえるが右耳は聞こえない。先日突然右耳が聞こえると言う。長い間片耳の世界にいたから、両耳で聞くことができる様になればと、骨伝導を試した。結論は残念ながらだめだった。骨伝導でも右側は全く聞こえず、左側もよく聞こえない。先日聞こえると感じたのは気のせいだった様だ。風邪をひいて何か聞こえる様な気がしたのかもしれない。

骨伝導イヤホン

  1. メーカー:Roddy Goods

  2. 製造元リファレンス:X7

  3. ASIN:B0CMV31HK3

  4. Amazonでの取り扱い開始日:2023/11/7

  5. 価格:¥5,880(税込・送料込)

  6. 重さ:30g

  7. 充電方法:Type-C充電

  8. 連続再生時間:約8時間

  9. 防水:IPX5

  10. 充電時間:約2時間

  11. 接続方法:Bluetooth

 軽くて連続8時間利用できるのは魅力的だが、装着するとどうしても圧迫感があり、母は窮屈に感じる様だ。

 

骨伝導とはどう言うものか


 そもそも骨伝導とはどういうものだろう。調べたことを自分なりにまとめてみると。骨に与えた振動、骨導音を聞く技術を骨伝導というらしい。実際にはイヤホンから小さな音が漏れている。これを耳に差し込むのではなくこめかみにあたる様に装着すると。小さかった音がしっかり聞き取ることができる様になる。イヤホンを装着した状態で耳は空いているから、小さかった音が耳から聞こえている様に思うのだが、耳を塞いでも音を聞くことができる。例えば前歯にイヤホンを当てても音が聞こえる。ただし耳を塞いだ場合の音は耳を塞いで声を出した時の様なくぐもった音だ。空気を振動させて伝わる気導音と骨導音がまざってちゃんとした音になっている様だ。


 晩年に聴覚障害になったベートーベンは、指揮棒を口にくわえその先をピアノに押し当てて音を聞いたと言う。まさにこの現象を利用したものが骨伝導イヤホンというわけだ。


 

骨伝導の音質


 X7とAirPosProで聴き比べる。単独でX7を聴く限り十分な音質で楽しむことができる。しかし、やはりAirPosProと聴き比べてしまうと、圧倒的に低音が不足し、高音のキレも弱く感じる。AirPosProのデメリットは耳の穴にイヤーパッドを密着させる必要があるため、窮屈な感じがすることだ。その点X7は耳に入れる必要がなく耳への負担はない。ただしこめかみにイヤホンが密着して若干締め付けるために全くフリーというわけにはいかない。


 

母の利用してきた機材


  1. キクチメガネの補聴器:型番はわからないが10年以上前に購入した。耳が痛くなる、音量調整が難しい、電池交換がしにくいなどの理由からすぐに使わなくなった。

  2. Panasonicポータブルワイヤレススピーカー:SC-MC30K(¥14,591)充電して使うのが煩わしいと常に電源に接続したまま利用。そのため1年ほどでバッテリーが寿命を迎え買い換えることになる。また壊れる間際に発熱やパンと大きな音がしてびっくりする。使い慣れたこともあり7〜8個買い替えて使って来た。

  3. オーディオテクニカ モノラルアクティブスピーカー:AT-MSP56TV WH(¥2,590)SC-MC30Kを充電しっぱなしで使って万一バッテリーが破裂すると危険なので本機に変えた。使い方が簡単で大きな音で聞けるのはいいが本体が硬いのが難点。また突然電池が切れる。約1ヶ月間隔で電池交換している。

  4. Panasonicワイヤレスネックスピーカー:SCーWN10ーK(¥1,9600)よく聞こえて持つ必要がないため一番母の希望に合っている。しかしバッテリーの持ちが短く、充電するということが母にとって負担となるため、私が充電して食事をするときに利用している。音質が荒れたりディレイが起きることもあるが、母は付けていることを忘れるほど装着感がないことがいちばんの良い点。

  5. Roddy Goods骨伝導イヤホン:X7(¥5,880)母には合わなかった。


 

補足


 骨伝導イヤホンは耳が開放されているため外音を聞き取ることができる。AirPosProも外音の取り込みはできるがX7の方が自然に聞き取れる。音質も悪いわけではない。ジョギングなどをする場合AirPosProは落とす危険性があるが、X7はその心配が少ない。ただし音漏れがあるため人のいるところでの使用は注意が必要だ。


 骨伝導であっても耳を塞いで使うとくぐもった音になる。耳からの気導音も必要なのだろう。母の場合骨伝導でもっと音が伝わるのを期待したのだがそうはならなかった。


 2016/2/6浜松楽器博物館で行われた「オリジナルスピーカー試聴会」で大和さんのRight−EARの平面スピーカーユニットを購入したのは、母のためにテレビの音声を聞くスピーカーを作ろうと思ってのことだった。残念ながらいまだに実現していない。



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