2023/2/19
藤沢周平との出会いは「蝉しぐれ」だった。
私が出会った藤沢周平の作品。
1985年 風の果て 上下
1988年 蝉しぐれ
日記に綴られた藤沢周平にまつわる思い。
1999年3月26日
藤沢周平の「風の果て」上下巻を読み終える。おもしろかった。あっと言う間に読み終えてしまった。淡々とした語り口の中に、何か引き込むものがあり、安心して読める物語だった。どこの藩の物語だろうと最初は思ったものだったが、結局あとがきに全くの架空の藩での出来事を構築している。とあったためようやく、ははんなるほどと納得した次第。どうして引き込まれるのかというと、最初に結末が示されているのに、どうしてこうなったのかが知りたくてついつい読み進んでしまうと言う構造だ。その過程には無理がなく見事な物語だった。そして読後に深みのある余韻が残った。
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