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執筆者の写真Napple

ロバ−ト・A・ハインライン

更新日:5月23日


2021/11/23


 ハインラインのことはガンダムがきっかけで知ることとなった。彼の「宇宙の戦士」に描かれたパワードスーツがモビルスーツの原型だというのである。興味が湧いて読んのだが面白くなかった。軍隊中心の社会でユートピアが描かれ、昆虫型の宇宙人と戦っているという設定がピンとこないうえに、期待したパワードスーツとガンダムとの関係性はなかったのである。そこに期待していたから面白くなかったのだ。唯一スタジオぬえの描いたパワードスーツの挿絵は素晴らしかった。


 ハインラインで読んだ作品


1957年:夏への扉

1959年:宇宙の戦士

1966年:月は無慈悲な夜の女王

1971年:悪徳なんかこわくない

1973年:愛に時間を

1980年:獣の数字

1985年:ウロボロス・サークル

 「宇宙の戦士」にがっかりしたけれど、別の作品は面白かった。とくに面白かったのは「夏への扉」だった。今読むと、お掃除ロボットや、万能製図機など実際に実現されていて先見性に感心する。文章や何やかにやが古臭いのにちょっと驚いてしまうけれど、ロマンチックでハッピーエンドに終わる物語の面白さは変わらない。タイムパラドックス、タイムマシンものの傑作だ。

 地球の植民地だった月が独立戦争を仕掛けたり、おじいちゃんが若い女性になったり、長命種の語る愛の物語や、多元宇宙を自在に往来できる連続体飛行機の物語などなど、長編「愛に時間を」にはいたく感激したらしく。こんな日記が残っている。


1987年1月30日

 ハインラインの「愛に時間を」を読み終えた。誰かを愛さずにはいられない気分だ。そして3年前の出来事がまるで昨日のことのように思い出せる事実に驚いた。なんてつまらないことだろう。ああ、誰かを愛したい、でもできない、そんな気分だ。


 破談となり愛に飢えていた時代だったから、殊更こんなことを思ったに違いない。


 ハインラインとクラークは互いの家を訪問しあう友人だったが、ラリー・ニーヴンの自宅で会ったときに、アメリカの宇宙開発や外交方針で激しい口論になり死ぬまで疎遠のままだったという。ハインラインとクラークアシモフはSF界の「ビッグ・スリー」と称された。


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