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執筆者の写真Napple

駄文の楽しみ

更新日:5月25日

2023/3/27


 筆の向くまま書き連ねる駄文。何か主張しようとしているわけでも、誰かに何か伝えたいわけでもない。身のうちから溢れる思いを受け止めているだけ。どんな言葉が飛び出してくるだろうと楽しんでいる。最初はなんの形もなさない言葉の羅列が、しばらく間を置くと、風呂やトイレや布団の中で、突然別の思いと結びつき、思いもかけない真実を掘り起す。

ダリ「目覚めの一瞬前に柘榴の周りを蜜蜂が飛び回った」Procreate5.3.4で描く


 一度書いて終わらない。何度でも書き直す。最初はとりあえず言葉を並べているだけで、ちょっと違うなと思うことでも書く。だから最初に書いたものは最終的な形と全然違うこともある。でも書き出したものは、湧き出す思いで、今まで思っていたことを拾い集めているのだから勢いがある。とにかく書いて、少し寝かして、見直して、そんなことを繰り返す。


 書き始めはまとめることなど気にせずメモ帳に描き出す。あやふやな言葉でもその時にしか得られない形やエネルギーがある。ある日読み返すと、書き溜めた言葉たちが、あの日とこの日の言葉が繋がっていることに気づいたりする。大抵最初に書く言葉は冗長で、同じことを繰り返していることが多い、そうしたことばを整理し、イメージを描いたり写真を撮り、タグをつけてカテゴリー分けすると、だんだん作品みたいになってゆく。


 ある程度まとまったら言葉も絵もWeb上に置いてしまう。おかげでいつでもどこでも見ることができるし手直しもできる。バックアップの煩わしさもデータを失う心配も低減する。検索対策を一切しないから、そんなページがあることを誰も知らない。ただアドレスを知らせれば誰でも見ることができる。プライベートだけど、完全なプライベートではないグレイページ。発表する気はないが、みたい人には見せることができる自由さがありがたい。


 作家になりたいわけでもなく、誰かの共感を得たいわけでもなく。とにかく湧き上がる思いを描き出したい今の私にとってこれほど素敵な環境はない。

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