属す
- Napple
- 2 日前
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2025/9/4

かつて、どこかに属すことで安定を得ようとした。そして、テレビやネットの窓をのぞき、声を聞き、時には愚痴に共感し、笑いにほっこりし、成功を分かち合う。しかしながら、繋がることで生まれる上下関係を、いつもどこかで疎ましく思った。強いものに謙りたくなく、弱いものをいじめたくもない。けれど記憶は霞み、いじめたことも可愛がったことも、曖昧に溶けている。そして今、属すことで縛られる自分を、自由にできた喜びと同時に、果たしてそれでいいのかという問いが残る。いま、繋がりを求めずとも、窓の向こうに世界があることを知る。時間の流れ、静けさ、つながりの質——属さないことで初めて見えてくるものを、そっと抱きしめる。
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