2018年12月11日
天体写真はどうすれば撮れるだろう。
整理してみよう
何がしたいのか
何が必要か
どんな方法で実現したいのか
今出来ることは何か
その1:何がしたいのか
撮影したいのは、天の川の亡羊とした星空や、色鮮やかな星雲、月や惑星などの天体である。これらの天体が撮影できるようになれば、名前のない天体も撮影したくなる。メシエだけでも100個を超える天体がある。
撮影したい天体は3種類の撮影方法に分類できる
天の川・星野 広角・短時間露光 16mm
星雲 ・銀河 望遠・長時間露光 300mm
惑星・衛星 超望遠・短時間露光 2000mm
撮影したい天体
かに星雲 超新星残骸 干潟星雲 星団と星雲 わし星雲 星団とHII領域 オメガ星雲 星団とHII領域 三裂星雲 星団とHII領域 亜鈴状星雲 惑星状星雲 アンドロメダ銀河 渦巻銀河 さんかく座銀河 渦巻銀河 ウィンネッケ4 二重星 オリオン大星雲 HII領域 プレセペ星団 HII領域 プレアデス星団 散開星団 子持ち銀河 渦巻銀河 環状星雲 惑星状星雲 ひまわり銀河 渦巻銀河 小亜鈴状星雲 惑星状星雲 葉巻銀河 棒渦巻銀河 南の回転花火銀河 棒渦巻銀河 おとめ座A 楕円銀河 ふくろう星雲 惑星状星雲 回転花火銀河 風車銀河 ソンブレロ銀河 渦巻銀河 ばら星雲 散光星雲 馬頭星雲 暗黒星雲 さそり座アンタレス付近 網状星雲 天の川 銀河 月 衛星 土星 惑星 木星 惑星 火星 惑星
漠然と天体写真が撮りたいと思ってきたが、主に銀河・星雲を撮影したいという傾向があることがわかった。
その2:何が必要か
星雲を撮影したい傾向はあるものの、天の川も、惑星も撮影することを念頭に。こうした天体を撮影するために必要な機材やシステムは何だろう。
撮影に必要なもの
カメラ
赤道儀
天体望遠鏡・レンズ
制御システム
全てがパッケージになったものも見逃せない。
1 カメラ
LEICA Mシリーズ Nikon Zシリーズ CANON EOSシリーズ SONY αシリーズ OLYMPUS OMシリーズ PENTAX Kシリーズ FUJIFILM Xシリーズ CCDカメラ各種
ターゲットはミラーレス。天体撮影のことを考えなければLEICAのMシリーズを使ってみたい。でもLEICAはスナップ写真が得意なカメラで、天体写真には向かない。天体撮影によく使用されるのはCANON、ミラーレスとしてはSONYが先行している。憧れはNikon。NikonのZシリーズは誕生したばかりでレンズの種類が少ない。レンズが揃うのはしばらく先だが、アダプターを使用すれば膨大なFマウントレンズを利用できる。Fマウントの500mmズームはコストパフォーマンスがいい。COOLPIXP1000は3000mm相当、フィールドスコープEDG85/FEP-20-60は5000mm相当と一見良さそうだ。しかし撮れる被写体は月ぐらいだという。惑星を撮るなら口径が大きい望遠鏡を選ぶべきなのだ。PENTAX K-70とGPSユニットによるアストロトレーサー機能を利用すると赤道儀なしで天体追尾撮影ができるらしい。しかし露光時間が長い撮影はできない。本格的に星を撮ろうとすると結局赤道儀が必要だ。フォーク式架台はミラーレスカメラと干渉するためCCDカメラが必要だ。さてさて、天体撮影に向くカメラと使いたいカメラが必ずしも一致しない。
2 赤道儀
タカハシ Vixen Kenko
Sky-Watcher UNITEC Celestron MEADE
LOSMANDY
ORION iOptron
AstroTrac
TOAST TEC
赤経赤緯両方をコントロールできる赤道儀、天体撮影に特化したポータブル赤道儀(ポタ赤)、フォーク式の架台など。形状としてはフォーク式が好きなのだが、写真を撮るためにはカメラが干渉しないドイツ式赤道儀を選ぶべきだろう。iOptronの自動導入経緯台AZマウントProは、ほぼオートアラインの自動導入、Wi-Fi接続ができ、動作音も静かと、いうことない様に思えた。しかし経緯台なので1分を超える露光を行うと写野回転が始まる。つまり1分を超える長時間露光をした場合、点像として星を撮れない。観望用としては良いのだが、撮影には向かなかった。かっこいいのはUNITECのSWATだが自動導入も、オートアラインも利用できない。ポタ赤は天体写真を撮るためにさまざまな製品があるが、これこそというものが見出せない。もっと携帯性に優れ、モバイル端末で制御できるオールインワンはないものだろうか。自作も考えないではないが、お手軽なものが見当たらないならやっぱり高橋製作所の赤道儀を使ってみたいと思う。
赤道儀を使わないという方法も考えた。複数枚の写真から綺麗な写真を生成する技術を使うのだ。Sequatorと言うフリーのアプリは、固定撮影した星景写真の星空と地上を分割して認識したうえで星空は星基準でズレが出ないように回転させて合成、地上はそのまま合成しノイズを減らしてくれる。残念なことにWindows版のみ、Mac版は似たような機能のソフトとしてStarry Landscape Stacker がある。なまじ精度の悪い赤道儀で、点像とならない写真を撮るよりも良いかもしれない。そもそもオートガイダーは万能だと勘違いしていた。大気層で星像が揺らいでいるため、これをカメラで捉えてガイドすると、ガイドが揺らいでしまいかねない。赤外フィルターを使ったガイドでシンチレーションを低減させた人もいるようだがまだ新しい技術。今後CCDの性能はさらに向上して、赤道儀を利用した追尾撮影、長時間露光撮影は不要となり、自宅の庭で肉眼では星が見えていなくてもパシャりと写真を撮れば、星が写っている時代が来るだろう。でもそれはまだ先の話。
3 天体望遠鏡
タカハシ Vixen Kenko
BORG
Sky-Watcher Celestron
MEADE
OMC
カメラのレンズ
観望するための天体望遠鏡と、写真を撮るための天体望遠鏡はどこが違うのだろう。眼視利用ではカセグレン系が大口径で取り回しも良いが、撮影となると、アポクロマートかペッツバール式の屈折式天体望遠鏡が圧倒的に適している。高橋製作所のFSQ-106ED/85EDPはF値も明るく、多くの天体写真家の支持を得ている。改良型ペッツバールアポクロマートを採用しており、レンズを前群と後群に分けて、色収差だけでなく、コマ収差や像面歪曲も補正している。価格を考えなければ鏡筒の第1候補だ。価格や取り回しのことを考えるとMEADのETX-90やCelestronのNexStar4SEが面白そうだが、口径が小さく大した写真は撮れない。MEADEのLSシリーズはフルオートアラインで自動導入してくれる。天体望遠鏡自体がシステムとしてかなりの点で希望をみたいしている。ただWi-Fi機能がなく、CCDカメラが必要で、かなりでかい。ではカメラの望遠レンズはどれぐらいの天体写真が撮れるのだろう。200mm程度の中望遠レンズであればオートガイダーを使用しなくても、赤道儀任せで、星をほぼ点像に写すことができるらしい。
4 制御システム
ステラショット
Celestron
MEADE
Vixen
Kenko
現在把握している制御システムとして全てを兼ね備えているのはステラショットのみ。そのほかのシステムは、赤道儀や天体望遠鏡に組み込まれたシステムだったり、個別の機能を実現しているアプリケーション群が存在している状況。ステラショットはやりたいことがほとんどできる魅力的なシステムなのだが、残念なことにWindowsのシステムである。
選択肢
妥協してステラショットをベースのシステムを構築する。
iOSでWifiコントロールできる機材でシステムを構築する。
ステラショット同等機能のiOS版が出るのを待つ。
その3 どんな方法で実現したいか
撮影機材に求める条件
制御
iOSで操作できる事
無線操作できる事
赤道儀
自動極軸合わせアライメントできる事
自動導入できる事
自動追尾できる事
カメラ
ミラーレスカメラを装着できる事
システム
使いやすい事
コンパクトな事
精度が良い事
収納しやすい事
残念ながらこの条件を全て満たすシステムは見当たらない。妥協するか、自分で作るか。
その4 今できることは何か
今あるシステムでどこまでできるか実験する
iPhoneで撮れる写真の実験
LUMIX DMC-ZX3で撮れる写真の実験
カメラとレンズを手にいれ、月の写真や天の川の写真をとる
LEICAにするかNikonにするか
広角と望遠が必須。テレコンバーターも性能如何で欲しいところ。
WiFiコントロールでどこまでできるか
カメラの画像をリアルタイムモニターできるか
ピントをコントロールができるか
設定をコントロールできるか
シャッターを切れるか
カメラのレンズでどこまで撮影できるのか
赤道儀を手に入れ、銀河や星雲の写真を撮る
フルオートアラインできるか
WiFiでどこまでコントロールできるか
iOSでコントロールできるか
自動導入できるか
オートガイドできるか
電源は十分か
収納は便利か
望遠鏡を手にいれ、さらに深宇宙の写真を撮る
タカハシを使ってみたい
MEADも使ってみたい
Celestronも使ってみたい
まず手始めに手持ちの機材を使った実験を行うことにする。→ 初めての天体撮影
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