2022/9/11
500mmの望遠レンズを2倍のテレコンバーターで1000mmにして、APS-CサイズのZ50で使用すると画角が狭くなるため1500mm相当の撮影ができる。1500mm望遠撮影の第1回目実験として十六夜の月を撮影した。
撮影日:2022/9/11 20:46:11
カメラ:NIKON Z50
レンズ:NIKKOR AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR
アダプタ:Nikon マウントアダプター FTZ II
テレコン:NIKKOR NIKON AF-S TELECONVERTER TC-20E III
絞り値:f/11
シャッタースピード:1/125秒
焦点距離:1500mm
ISO感度:100
トリミング:なし
三脚:GITZO GK1542-82QD
電動三脚ヘッド:BENRO Polaris
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2年前に250mmで撮影したトリミングなしの月(下の写真)と比べると倍率の差がわかる。2年前の投稿はこの写真をトリミングした。
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倍率が高いために画角から月が出てしまうが、電動三脚ヘッドを使用して追尾した。
電動三脚ヘッドはiPhoneのアプリで操作する。三脚に電動三脚ヘッドとカメラを取り付けてベランダに置く。三脚ヘッドの水平を合わせ、カメラと三脚ヘッドの電源を入れると、スルスルと首をもたげ起動する。アプリを起動してWi-Fi接続をすると自動的にカメラを認識して制御をアプリが受け取る。アストロモードを選択しスマホを三脚ヘッドの横に密着させると、方位センサーのキャリブレーションをおこなってくれる。これで準備完了。簡単だ。画面の「星に虫眼鏡」のボタンを押すとObject Listsが表示される。
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Object Listsで月を選択しGOTOを押すと月にカメラを向け動き始める。とても静かな動作音だ。画面の中心に月が入るようジョイスティックで微調整するのだが、うむ?画面に月が入っていない。おおむね月の方向を向いているので、ジョイスティックで微調整すると画面に月が入ってきた。1500mmの画角の狭さを感じる。1発で月は捉えられなかったが、300mm程度であれば十分に画面に捉えられるように導入できるだろう。
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アプリは星図上にカメラで捉えた月の画像を重ねて見せてくれる。この画面を見ながらピント操作をするのだが、画像が表示されるのにディレイがあり微妙にずれてしまう。ピントをうまく合わせるには慣れが必要だ。
Object Listsはリアルタイムで見ることができるObjectが表示されるようだ。日中にテストを行ったため月がリストになかったが、月が出るとObject Listsに月が現れた。日中に確認したObjectは56件、確認した時間帯で見れないデータは表示されていないようなので、もっと沢山データがあると思われる。アプリをインストールしてから一度アップデートがありデータ数が増えていた。今後さらにデータが追加されると思われる。とりあえず日中に確認したデータは以下の通り。
これらの星や星座は自動で導入できるはずだ。まだアプリの使い方がほとんど分かっていないが、とりあえず分からないなりに、月を撮影することはできた。なんだかすごい気がする。よくわかればもっとやりたいことができるだろう。
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ピント操作以外はiPhoneやiPadのアプリで行うことができる。セッティングしたら部屋の中から操作することも可能だ。電子観望もできるのではないかと思うのだが、まだやり方がわからない。
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カメラを取り付けた天体望遠鏡を赤道儀に乗せた機材と比べシンプルだ。
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カメラの画質モードをNORMALのままで撮影したため、RAWデータはないがNikonのRAW現像ソフトNX Studioでjpegデータの編集を行なった。左側が編集画面、右側が元画像。
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昨日が中秋の名月だった。たった1日で月が欠け始めているのがはっきりする。次回撮影時はRAWデータを生成して現像したい。
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