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初めてのハーモニカ

執筆者の写真: NappleNapple

2025/2/20



 ハーモニカは、おそらく最も初めに出会った楽器だった。息を吹き込んだり吸い込んだりするだけで音が鳴るから、誰でもとりあえず演奏できる。ルーツは「笙」にあり、アコーディオンやバンドネオン、バグパイプといった楽器もその系譜に連なる。


 吹く楽器は数あれど、ハーモニカのように「吹く・吸う」の両方で音を出す仕組みは珍しい。その構造のおかげで音域を倍にでき、小型化も可能になった。そして何より、人間の呼吸に近い表現ができるため、感情のこもった演奏につながる。複数の穴を並べた構造だからこそ、左右に擦るような独特の奏法も生まれた。


 父は、ハーモニカで「バッ、バッ」とリズムを刻みながらメロディーを奏でることができた。その軽快な音に憧れたが、真似をするのは難しかった。やがてフォークギターを弾くようになり、陽水や拓郎を気取ってブルースハープを吹いた。


 大学時代、夕暮れのキャンパスに映画『真夜中のカーボーイ』のテーマが流れたことがある。ハーモニカの奏でる哀愁に満ちた音色が、黄昏の空気に溶け込んでいた。その瞬間の情景と感傷は、今でも忘れられない。


2025219ブルースハープC

2025219ブルースハープG

2025219ハーモニカヤマハ

2025219ハーモニカカワイイ

2025219ハーモニカMINI

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