2025/2/20
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クラベスは、一見拍子木に似ている。ところが発祥も演奏法も異なるものだった。クラベスは、19世紀頃にキューバで誕生した打楽器で、アフリカ由来の音楽文化とスペインの影響が融合したラテン音楽で広く使用されている。特にソン(Son)やルンバ(Rumba)において重要な役割を果たし、「クラーベ(Clave)」と呼ばれるリズムパターンの基盤を作る。その硬くクリアな「カンッ」という音は、サルサ、アフロ・キューバン・ジャズ、ラテンポップスなど、多くのジャンルで用いられている。クラベスは片手で受け木を持ち、もう一方の棒で叩くことで、響きを最大限に活かすのが特徴だ。
一方、拍子木は奈良時代以前の仏教儀式や神楽などに登場し、江戸時代には歌舞伎や人形浄瑠璃で舞台転換や物語の区切りの合図として用いられるようになった。クラベスと同様に木を打ち鳴らす楽器だが、拍子木は両手で持って打ち鳴らし、短く鋭い音を出すのが特徴。それに拍子木は角棒でこのクラベスは丸棒だ。
2025218クラベス
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