top of page
検索
執筆者の写真Napple

初めてのフィラメント管

2018年6月6日


時計が壊れたので真空管アンプに合う感じを探して見つけた。IV-9というフィラメント管を使った時計のキット。ニキシー管と同じような風合いを持ちながら4.5V程度で動作するためUSBからのバスパワーで駆動する。デジタル表示なのにアナログぽい。

製作

  • フィラメント管1本につき9本の足を基盤に半田付けする。

  • ふにゃふにゃの長い足は小さな基盤の穴に通すのが難しい。

  • 半田付けのあと余分な足をカットする。

  • フィラメント管を半田付けした基盤にコネクタを半田付けする。

  • 以上の半田付けを6本分行いメイン基盤に挿入すれば完成。

  • 半田付け約1時間

通電&動作確認&修正

  • 相変わらず初めて通電するときは緊張する。

  • 案の定おかしい。

  • 表示がなんだかわからない。

  • 2本の球でセグメントがちゃんと発光していない箇所がある。

  • 半田が弱そうなところを見つけて修正する。

  • 全てのセグメントが発光するようになった。

  • 動作確認と修正約30分 

調整

  • マニュアルで時間設定。

  • 日付と時刻を時刻表示のみに設定。

  • 調整約10分

雑学

  • ニキシー管(Nixie Tube)は1956年米国バローズ社が開発した。0から9までの形をした電極を発光させるネオン式放電管。構造上表示される数字が前後に移動するのだが、これがニキシー管の魅力だと思う。約170Vの電源を必要とし、時計や周波数カウンタの表示、名鉄7000系の速度計表示などに使用された。1990年代に製造終了。平均寿命20万時間以上のものもある。

  • フィラメント管(Numitron Tube)は7セグメントで数字を表現する白熱フィラメント型表示管。高輝度ながら駆動電圧は3〜12Vと低い。寿命約10万時間。ニキシー管同様1990年代に製造を終了した。

  • 蛍光表示管(Digitron Tube)は液晶ディスプレイの特許料が高かった1967年日本の伊勢電子工業が開発。家電製品で青白く光るディスプレイのほとんどがLEDではなく蛍光表示管だった時代がある。蛍光面が発光するため視野角に優れ、劣化がほとんどないが、焼きつきや表示のチラツキが起こった。現在も伊豆急8000系の車内案内表示やプリウスのメーター表示に使用されている。


発熱は微量でさわっても熱くない。点灯したままでも10年程度もつらしいが、フィラメント管はすでに生産しておらず10年後に手に入るかわからない、電源を外しても電池が時刻を保持しているので、真空管アンプと連動するようにした。

この時計、時が刻まれるのを妙に実感するのだが。何時かを認識するのに少し時間がかかる。気がつくと見つめている。ふっと、別の世界へ行きそうな気になる。



閲覧数:1,607回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page