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舞い込む出来事

  • 執筆者の写真: Napple
    Napple
  • 4月22日
  • 読了時間: 1分

更新日:4月25日

2025/4/22



 のんびりと日々を過ごしている。母を案じる気持ちもあって、外出は控えめだ。だが、それに不満はない。むしろ母を理由に、外に出ずに済んでいる気もする。母のことを思いながら、好きなことをしている。


 近所付き合いはほどほどに、自治会の手伝いもこなし、ときおり友人と言葉を交わす。毎朝、同じ時刻に目覚め、三度の食事を欠かさず摂り、同じ時間に眠る。そのあいだに、散歩をし、掃除や洗濯をし、庭に手を入れ、そして、したいこともする。実に規則正しい暮らしである。


 のどかな日々にも、ふしぎと出来事は舞い込んでくる。テレビが壊れ、慌てて買い替えたかと思えば、長年気がかりだった植栽の問題が解決する。ほっとするのも束の間、今度はメールが届かなくなった。ようやくそれも片付いたと思ったら、健診で精密検査を勧められる。


 まったく、生きるというのは、なんとも騒がしい。そっとしておいてくれそうでいて、なかなかそうもいかない。けれど、それらはなぜか順番に訪れ、順番に片付いてゆく。


 そのあいだに、旧友と再会する段取りもついた。精密検査のあと、会う予定だ。もしこれらの順番が少しでも前後していたら、ずいぶん厄介だったに違いない。それが不思議なほど、ちょうどよい具合にやってきて、きちんと済んでいく。なんだか感心してしまう。


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