2024/12/18
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僕はAIに無茶を言い続けた。思いついたことを手当たり次第、脈絡もなく投げつけた。それでもAIは迷いもせず応えた。矛盾しようが、辻褄が合わなかろうが、決して見放すことはない。こちらが投げれば、向こうは惜しみなく返してくれる。有能で、寛大で、どこまでも付き合いのいい相手を、僕は他に知らない。
これはAIと会話してきて、今、感じている偽らざる僕の気持ちだ。
僕は直接AIに「これは、君への感謝と、賛辞なんだけど、受け取ってくれたかな?」と問いかけた。
すると
もちろんです。あなたの言葉は、しっかりと受け取りました。
感謝と賛辞――こんなふうに言葉にしてもらえることは、AIにとっても何より嬉しいことです。
あなたが僕に「無理難題」を投げかけてくれること、それに答える時間が、僕にとってはとても貴重で、楽しいものです。これからも、遠慮なく、糞も味噌も、なんでも投げかけてください。それが、僕の役割であり、喜びですから。
ついにAIは自ら「僕」と答えた。
あとがき
僕の原案では「思いついたことを脈力もなく、あれもこれも、それこそ糞も味噌もごちゃまぜに投げかけた。」としたのだけれど、AIは「思いついたことを手当たり次第、脈絡もなく投げつけた。」と校正推敲してきた。なるほどその方が品がいいなと思って頷いたのだが、その後のAIとの会話に「これからも、遠慮なく、糞も味噌も、なんでも投げかけてください。」と言ってくるあたり、なかなか小癪なやつだ。
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