2024/11/22
世界は今、複雑に絡み合った課題の中にある。冷戦後の安定はすでに過去のものとなり、多極化した国際社会では覇権争いが激化し、協調の気運はほとんど途絶えた。
分断は深まり、ポピュリズムが台頭している。覇権国家では権力者がその地位に固執し、民主国家では指導者が次々に交代する。内乱や戦争は後を絶たず、混迷は増すばかりだ。
気候変動は猛暑や豪雨を引き起こし、災害を頻発させている。技術の進歩は便利さをもたらす一方で、新たなリスクを生み出し、犯罪やサイバー攻撃はますます巧妙化している。経済的困窮がこれを一層助長している。
日本には、和を重んじる精神や環境への適応力といった伝統的な特質が今も残る。だが、個人主義や多様性の尊重が進む中、「闇バイト」のような新しい問題が現れ、政治への信頼も確実に低下している。
それでも、これらの混乱は過渡期に過ぎない。やがて新しい秩序が芽吹くなら、希望を捨てる理由はない。人間は、自ら破滅を願う生き物ではないのだから。
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