2024/11/17
子どもの頃から、何でもやりたがる性分だった。新しいことには目を輝かせて、誰よりも先に飛びついた。やる気はいつも人一倍。上手くいけばさらに夢中になった。だが、上手くいかないことも多かった。スポーツはどうにも苦手で、逆上がりも懸垂もいつも「お残り」だ。ドッジボールでは逃げるのが専らで、マラソン大会では後ろのほうが居心地が良い。泳げるようになるまで随分とかかったし、球技全般は手に負えなかった。それでも不思議とやる気だけは衰えなかった。そんな中でも山登りは妙に性に合った。勝ち負けのある遊びはどうも肌に合わない。勝てば気分は良いが、負けると悔しい。勝ち負けがなければ、ただ黙々と歩くだけでいい。そのくらいがちょうど良いのだろう。結局のところ、やる気はいつも空回りしてばかりの人生だ。それでも、まあ悪くない。今もやる気だけは相変わらずだ。

Comments