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執筆者の写真Napple

AIに絵を描かせる実験11

更新日:5月24日

2024/4/15


構図


 描を描くことはとても身近なことだ。昔は紙とペン、最近はタブレットとスタイラスペン。そしてAIが加わった。手書きなら構図は思いのままだ。しかしAIは素晴らしいが、今のところ意図した構図に仕上げることが難しい。それはプロンプトのみで描こうとするからだ。言葉で表現するため、複雑な構図や、ポーズとか配置を伝えることが難しい。


 例えば「花が溢れる幻想的な絵」を描いてみたい。コレをどうしたら実現できるだろう。



 月と薔薇を描こうと、単純に「月と青い薔薇」をプロンプトにする。ドーンと中央に月と薔薇の画像が現れる。もっと空間を開けて情緒を表現したい。



 「稲妻が天空を走り大地に青い薔薇が咲き誇る」と変えて見る。なんか違う、もっと空間を持たせたい。



「稲妻が天空を覆い、牡丹の咲き誇る丘の写真」花を牡丹に変えプロンプトに「丘」を記述したことで空間的な広がりが出た。



「稲妻が天空を覆い、ひまわりの咲き誇る丘の写真」ひまわりにしてみた。AIは描く花によって空間の取り方とか色調を微妙に変える。色合いが黄色みを帯びている。



「稲妻が天空を覆い、彼岸花が咲き誇る丘の上を鶴の群れが飛ぶ写真」鶴を飛ばしてみる。彼岸花に変えると一挙に色味が赤く変わった。



 プロンプトに「写真」という言葉を入れていても時としてAIは図案的な絵を仕上げることがある。何がトリガーになるかわからないが面白い。AIの力を借りると、意図せず偶発的にこちらが思ってもみなかった構図が生まれる面白さがある。ちょっと浮世絵風だ。



 浮世絵風に描いた構図に魅力を感じる。描きたいものを羅列しただけで、要素をクローズアップして印象的な構図で描いてくれる。さらには言葉の持つ雰囲気さえも反映されているような気がする。



 鶴を朱鷺に変えた。群れではなくなり稲妻もないが、絵としては面白い。ただ何枚描かせても、似たような雰囲気になってしまう。



 アレンジを「新版画」に変えて見る。



 さらにもう一枚描くと、稲妻が蘇り朱鷺は群れになり独特な絵になった。最初に構想した絵と言えるか微妙だが、イメージした映像を定着させることができた満足感がある。


 

追記


 Stable Diffusinには画像全体の特徴を捉えて類似画像を生成する拡張機能image-to-imageがある。実験6でこの機能を試した。元絵の構図を模倣する面白い機能だが、絵の内容を理解していないから、ヘンテコな絵が出来上がる。


 「元絵の線画、境界線、姿勢、深度情報を解析して画像生成するControlNet」というプリプロセッサの記事を見つけた。大雑把に言えば元絵のキャラクターの姿勢を抽出して別のキャラクターで再現することができるらしい。面白そうだ。今は意図した構図に仕上げることが難しいAIかもしれないが、すぐにそうしたことは問題ではなくなってしまうだろう。



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