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執筆者の写真napple

ギュスターブ・ドレ

更新日:5月24日

2023/2/23


 ドレを知ったのはいつ頃だろう。ずいぶん幼い頃に彼の絵を見ているように思う。ドレという名前を意識したのは大学生時代に、ダンテの「神曲」の神々しく緻密な挿絵を見た時だった。モノトーンで描かれながら立体的なその絵の描き方を真似してみるのだができなかった。その絵は線で構成され、細いは入り口から次第に太くなり終わりは細くなる強弱のある線が精密に無数に並べられていた。

  銅版画や石版画独特の絵には不思議な魅力があった。どうやって描くのだろう。輪郭を描いて彩色するわけではなく、強弱を持った線で面を表現し、質感まで感じることができる。一部を模写してみるが、やはり、根気が続かず荒い絵になってしまう。

 ドレの絵ではないかもしれないが、同様の技法で描かれた顔を模写。等間隔にハッチングを描くことは難しい。ペンコントロールがまだ及ばない。曲線を意識すると太さが疎かになり、太さをコントロールしようとすると、太さが適当になり、結局不揃いなハッチングになってしまう。ハッチングを極めるには、やはりツールに馴染んで、太さやラインを意識しなくても描けるまでコントロールできるようになってようやく描けそうな気がする。

 メビウススタウトもきっとドレの絵を眺め、こんな絵を描いてみたいものだと思ったのではないかと想像する。



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