2024/5/7
「ゴジラ-1.0」を見た。圧巻の最後は「異端の翼」と呼ばれた「震電」の登場だった。操縦席の後ろにエンジンとプロペラを置き、前部に銃器を積むことができる。コンパクトな機体に二つの垂直翼は回転性能も良さそうだ。画期的な構造だが注意しないと離陸時にプロペラを滑走路に当ててしまうかもしれない。無性に絵が描きたくなった。劇中の機体はついていないが、かつて作った模型は垂直翼に車輪が付いていた。
「ゴジラ-1.0/C」も見た。モノクロの迫力が別の映画のようだ。勢いで「シン・ゴジラ:オルソ」も見た。昭和のような雰囲気ながら世界は近未来。「ゴジラ-1.0/C」には感じなかった違和感があった。なんだか画質も荒い。白黒にすればいいというものではないようだ。
さて、AIに「ゴジラと震電」をリクエストすると、とんでもない絵を描いた。
2025/2/1
新プロジェクトX 「ゴジラ、賞を喰う」には驚いた。以前から、ハリウッドとは比べものにならない低予算でVFXを制作したとは聞いていたが、それは邦画としては最大規模の予算なのだ。ハリウッドでは1000人がかりで作るものを、たった35人で仕上げたという数字的な比較もあったが、それがどれほど凄いことなのか、実感が湧かなかった。しかし、それは単に「頑張ればできる」という話ではなかった。そこには、とてつもない才能が必要だったのだ。
オタクと呼ばれる人たち——彼らは、自分たちがどれほど優れているのか、もしかすると気づいていなかったのかもしれない。その才能を発掘したのが、山崎貴監督だった。彼らはあらゆることをYouTubeで学んでいた。面白かったのは、寿司の握り方までYouTubeで覚えたという話だ。世の中には、とんでもない才能を持つ人たちがいる。一人でハリウッド並みの仕事をこなすような、そんな天才たちは、必ずしも人付き合いが得意なわけではない。しかし、「ゴジラ-1.0」は、そうした才能ある人々が集まり、力を発揮することで生まれた映画だった。野島達司、佐藤昭一郎——彼らをはじめとするクリエイターたちが、その実力を証明したのだ。
実は山崎監督の「ゴジラ」には期待していなかった。彼の今までの映画は面白いけれど、物足りなさがあったからだ。「ジュビナイル」は子供ぽかった。「三丁目の夕日」のVFXもおもちゃっぽい。庵野監督の「シン・ゴジラ」が良かったから、これを超えられるだろうかと思っていた。コロナもあって映画館に行きそこね、下馬評も賛否両論でどうかなと思うなか、ようやくAmazonプライムでみた。良かった。船を追いかけるゴジラにはドキドキしたし、とにかく怖くて面白かった。アカデミー賞視覚効果賞を取ったことも驚きだった。舞台裏を知って、この映画の凄さ良さが本当にわかったのだ。
一番面白いと思ったことがある。それは今の人はYouTubeでなんでも学べるということだった。確かに、僕自身もジオラマの作り方、そばの打ち方、シフォンケーキの作り方など、色々なことをネットで調べ、ほとんどの場合YouTubeで学んだ。そして、それだけで十分、それらしいものが作れるようになった。今や、知りたいことは自分から学び、何度でも動画を見返せる時代だ。やる気さえあれば、無数の情報が手に入る。実はそこらじゅうで、人知れずに才能が開花しているのではないかと思うのだ。