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001 比良山 新旧人錬成1976
1976年4月30日金曜日
新入生初めての山行である。一斗缶の天地をくり抜き側面の一面を日の字に切り抜いた缶炉(カンロ)で、落ちている薪を拾って火を焚き、大鍋二つで飯とおかずを作る。缶炉での食当は練成中続くが、夏合宿からホエーブスという白ガソリンを燃料とするコンロ2機に変わる。テントは10人用の軍用テント。ザックは特特大のキスリング(横長の帆布製のザック)景色を見る余裕もなく、ひたすら歩き、ゴツゴツとした土の上で、寝ざし(互い違いに天地逆で並んで寝る状態)で初めてシュラフに入る。身動きができない真っ暗な中で8時消灯。眠れたもんじゃない。何もかもがおっかなびっくり。下界では優しかった先輩が、鬼のように怒鳴る。ようやく下山すると琵琶湖に投げ込まれた。これはえらいところに来てしまったと思うが、四条河原町珉珉の打ち上げでたらふく中華をご馳走になり、満更でもないかと思ってしまう。いつも食い物につられてついて行ってしまうのだ。
京都三条→花折峠△→権現山→打見山△→木戸峠→比良岳→八雲ヶ原△→カモシカ→イン谷口→湖西線比良駅(Aparty)
△マーク:サイト場
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